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Koki,の俳優デビューはなぜホラー映画? 「人は人、自分は自分」という両親の教えも

著者:関口 裕子

(c)2022「牛首村」製作委員会
(c)2022「牛首村」製作委員会

 2018年のモデルデビュー以来、高級ブランドのアンバサダー就任やパリ・コレクション出演など数々の大舞台を経験してきたKoki,(正式表記はマクロン付きの「o」)さん。木村拓哉さんと工藤静香さんという大物芸能人が両親であることでも、常に大きな注目を集めてきました。そしてついに決定した映画デビューは何とホラー映画! 「恐怖」を描くジャンルですが、単に観客を怖がらせるだけではない奥深さもあるようです。そんなホラー映画とKoki,さんについて、映画ジャーナリストの関口裕子さんに解説していただきました。

 ◇ ◇ ◇

ホラー映画の恐怖は観客に叩き付けた挑戦状 耐えたことで達成感も

「大好き」か、「できれば観たくない」か。他のジャンルと異なり、ホラー映画に対する反応は真っ二つに分かれる。できれば観たくない派の私は、観なければいけない試写がホラーの場合、何日も前から心の準備をする。

 私のできれば観たくないという気持ちには、実家が寺であることも関係している。科学では説明し切れないことは結構あるのだ。「そんなことはない」と反論されそうだが、そうした反論はむしろ望むところ。それで恐怖心が消えるのであれば、願ったり叶ったりなのだから。

 一方、人がホラーを好むのにも、生物学的な理由があるようだ。例えば、ホラー映画が与える恐怖が気分を高揚させるものであること。恐怖によって大量に放出される神経伝達物質とホルモンが軽い幸福感をもたらすのだそう。

 また不安症やPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの治療に用いられるエクスポージャー療法的効果を唱える説もある。エクスポージャー療法とは、不安の発生要因となる刺激に段階的に触れることで不安を取り除いていくやり方。映画というコントロールされた恐怖で慣らしていくうちに、実生活の不安もコントロールできるようになる上、映画が観客に叩き付けた挑戦状ともいえる恐怖に耐えたことで達成感も得られるという。

 清水崇監督の「恐怖の村シリーズ」3作目『牛首村』もホラー映画だ。ロケ地は、富山県魚津市の心霊スポットとなっている廃墟「坪野鉱泉」。自分と瓜二つの少女に出会ったことで、おぞましい因習が巻き起こす恐怖と狂気に巻き込まれていく高校生、奏音(かのん)の物語だ。

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