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小3女児の言葉に大人は冷や汗…子育て漫画に約6000人がドキッ 「子どもも1人の人間」
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「自分の子どもを謙遜のネタに使うのは絶対に良くないと思っています」
今回のエピソードが含まれるシリーズ「おじょうさんはド直球」は、きよまろさんがりこちゃんを育てる中ではっと気付かされたことを紹介するものです。紹介した作品や子育てで気を付けていることなどについて、詳しい話をお伺いしました。
Q. 今回の漫画を描こうと思ったきっかけを教えてください。
「今回のエピソードは『大人が思わずよくやってしまうこと』として描きました。子どものかわいい仕草や失敗などを思わず笑ってしまうことは少なくないと思いますが、実際に子どもの目線で見てみると、恥ずかしく思ったりバカにされたと感じてしまったりするのかもしれません。
私たちは子ども時代を経て大人になります。ですから、振り返れば自分にも少なからず大人の態度に嫌悪感を抱いた経験もあるのではないでしょうか。しかし、大人になるとそのことをどこか忘れてしまいがちです。娘の発言に対し、大人が過去の自分と向き合って声かけができれば、子どもにとって生きやすい社会になるのではないかと思って描きました」
Q. 娘さんの一言の後に、どのような言葉をかけてあげましたか?
「『りこが嫌だと感じたのなら、それは次に自分が誰かに同じことをしないと気が付いたってことだね』と声をかけました。されて嫌なことはしない、うれしく感じたことは他の人にもする、と伝えています」
Q. きよまろさんが子どもだった頃、嫌だと感じた大人の振る舞いはありますか?
「私が子ども時代に受けて嫌だったことも、その次のエピソードとして漫画にしました。それは、子どもを使った『謙遜』です。私の母はよく私を使って謙遜をしましたが、自分の子どもを謙遜のネタに使うのは絶対に良くないと思っています。それは自己肯定感を低くしますし、下手をすればいじめやスクールカーストの原因にもなりかねません。大人が謙遜をして良いのは自分だけだと思います」
Q. 娘さんと普段接する上で大切にしていることを教えてください。
「コロナの影響もあって、子どもを取り巻く環境は今とても閉塞的で孤独になりがちです。なので、家ではホッとできるよう、フランクに話せる関係性を意識しています。例えば子どもと一緒に雪遊びをしたり、部屋の中にテントを張ってキャンプごっこをしたり、夏休みの工作を親も別に作ってみたり……一歩踏み込んで一緒に笑う時間を共有しています」
Q. 心に残った感想や、感想を読んで気が付いたことを教えてください。
「『おじょうさんはド直球』シリーズは育児漫画でもあるので、読んで反応してくださっているのは子育て中のパパママだと思っていました。しかし、今回DMでいただいた感想には驚きました。
独身の方から『自分も子ども時代に大人にされてすごく嫌だったことを思い出すことができた。子どもはいないが姪っ子や甥っ子がいるので気を付けたい』というコメントをいただいたんです。親以外の方でも、自分の子ども時代と重ねて読んでくださっていたことが驚きであり、とてもうれしく感じました。そういう意味では、育児漫画では異例だと思います」
(Hint-Pot編集部)