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カーリング日本女子のチームワークに乱れ? 感謝動画に「ぐだぐだ感かわいい」の反響

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

異彩を放つほどの“ゆる~い”仕上がり そこに見える素顔

 勝った時や素晴らしいプレーを見せた時は全員で喜び、負けた時や自分たちのプレーができなかった時は涙を流すロコ・ソラーレ。そんなチームワークの良さが大舞台で結果を残せた大きな要因なのでしょうが、やはり背負っていたプレッシャーはかなりの大きさだったようです。

「フィフス」の石崎選手がチームメイトにメダルをかける姿も印象的【写真:Getty Images】
「フィフス」の石崎選手がチームメイトにメダルをかける姿も印象的【写真:Getty Images】

 JOC公式インスタグラムは、ロコ・ソラーレからの“メッセージ動画”を公開。他の選手でもあった“勝利を報告する電話風”の趣向です。登場したのは藤澤五月選手と吉田知那美選手、吉田夕梨花選手、鈴木夕湖選手、そして4人を後方で支える「フィフス」の石崎琴美選手。しかし、最初の「もしも~し」が彼女たちにしては小声で、どうもはっきりしないスタートでした。

 その後の「メダル獲った~」という声も微妙に合わず、銀メダルを掲げたのは藤澤選手と鈴木選手だけ。「応援ありがとうございました~。またね~」という感謝の言葉を各々が口にしましたが、チームワークが武器のロコ・ソラーレらしからぬ“ぐだぐだ”な締めでした。

 スノーボード男子ハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢選手たちも同じ趣向の動画に登場していますが、その中でも異彩を放つほどの“ゆる~い”仕上がり。それが逆に、偉業を成し遂げた後の安心感や素顔の5人を感じさせてくれます。

 この動画が公開されると、3万件近い“いいね”を集めました。メッセージ欄には「日本の誇りです」といった今回の快挙を称える声以外にも、「ぐだぐだ感かわいい」「このぐだぐだ気味なところ好き」といった声が。また「次の目標ができましたね」「悔しいってことは成長できるってこと」「早く4年経たないかな~」といった2026年ミラノ/コルティナ・ダンペッツォ五輪での金メダル獲得を願う声も寄せられています。

崖っぷちから掴んだ北京五輪出場権 もう金メダルも夢ではない

 4年前に大きな成果を上げたロコ・ソラーレですが、北京五輪までの道のりは決して楽なものではありませんでした。ロコ・ソラーレを立ち上げ、前回大会でキャプテンを務めた本橋麻里さんがチームの代表理事に転じ、一度は現役を引退した石崎選手を新たに招聘。昨年2月の「全農 2021 日本カーリング選手権」では決勝で北海道銀行に敗れて準優勝に終わり、チームは自信を失いかけました。

 その7か月後の9月に行われた「北京五輪日本代表決定戦」。先に3勝すれば五輪出場権獲得というプレッシャーの中で2連敗し、崖っぷちに立たされました。しかし、そこで石崎選手の助言もあってチームは良い意味で開き直り、感情を前面に出すプレースタイルで3連勝。土壇場でようやく自分たちのキャラも取り戻し、見事に本番につなげました。

北京五輪の決勝。真剣な表情も魅力的【写真:Getty Images】
北京五輪の決勝。真剣な表情も魅力的【写真:Getty Images】

 韓国や英国といったライバル国が一目置くほどの結束力を誇るロコ・ソラーレ。司令塔となるスキップを務めた藤澤選手は銀メダルの獲得後、「日本のカーリング選手が金メダルを獲ることはもう笑い話ではない」と話しました。まだまだ上を見つめる彼女たちのこれからに期待したいですね。

(Hint-Pot編集部)