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コロナ禍のオーストラリア留学 現地関係者が予想するオミクロン収束後の明るい見通し

公開日:  /  更新日:

著者:守屋 太郎

空港到着後は滞在先まで直行…受け入れ先や語学学校などでの感染予防策は

シドニーの街を歩く日本人留学生たち【写真提供:La Lingua Language School】
シドニーの街を歩く日本人留学生たち【写真提供:La Lingua Language School】

 さて、前回のコラムで説明した通り、昨年末に日本からの入国規制が緩和されて以来、オーストラリアに入国する留学生は徐々に増え始めているようです。では、ホームステイ先や学生寮、語学学校などでは、どのような感染予防策が実施されているのでしょうか。

「空港到着後は滞在先まで直行、部屋に入った段階で迅速抗原検査(RAT)キットによる検査を実施し、陰性であれば地元の人とほぼ同じ通常の生活を送ってもらっています」

 ただ、オーストラリア入国後の留学生活がスムーズに進むよう、藤原さんらエージェント側は心を砕いているようです。

「(入国から)6日目のRATによる再検査までは『常にフェイスマスクを着用する』『うがいや手洗いをこまめに行う』『公共交通機関を利用する際は運転手や他の乗客からできる限り離れた場所に座る』『外出時にできる限り物に触れないように心がける』など、特に注意を払ってもらうよう指導しています。また、一部の語学学校では、入学初日に受付でRATの検査を行い、陰性であれば対面式の授業を受けられるようにしている場合もあります」

 例年、日本からの留学生・ワーホリ滞在者は、卒業シーズンの3月から新年度が始まる4月にかけて増える傾向があります。藤原さんによると、今年は感染収束を見越して、3月の春休みや4月以降に留学を計画している人からの問い合わせや申し込みが増えているそう。

 変異株「オミクロン」の感染が落ち着けば、今後の見通しも明るいようです。「オーストラリアは留学生やワーホリ滞在者に人気の高い国。オーストラリア政府の奨励策のおかげで、今は就労時間の制限がないなど条件が良くなっています」と藤原さん。「ルールが変わらなければ、オーストラリア留学の見通しはかなり良いでしょう。また、観光客も増加していくものと考えています」と予想しています。

(守屋 太郎)

守屋 太郎(もりや・たろう)

1993年に渡豪。シドニーの日本語新聞社「日豪プレス」で記者、編集主幹として、同国の政治経済や2000年シドニー五輪などを取材。2007年より現地調査会社「グローバル・プロモーションズ・オーストラリア」でマーケティング・ディレクター。市場調査や日本企業支援を手がける傍ら、ジャーナリストとして活動中。