Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

出世魚サワラはサイズで呼び名が違う? 東と西でも違いが おいしい時期と栄養価は

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

白身のようで赤身魚 肉質の成分がマグロ似?

サワラの切り身(写真はイメージ)【写真:写真AC】
サワラの切り身(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 サワラは白身魚のような見た目ですが、実は赤身魚とされていることをご存じですか? ミオグロビンという酸素を貯蔵する色素たんぱく質が含まれており、肉質の成分的にもマグロに似ていると言われています。マグロをはじめカツオやブリ、イワシ、サバなどと同様に、持久力の高い回遊魚です。

 またサワラには、脳の活性化で注目される多価不飽和脂肪酸オメガ3のDHAや、血栓予防と中性脂肪を減らす効果も期待されるEPAが含まれています。さらに、旨味成分のイノシン酸や貝類に多く含まれているといわれるタウリンも含む魚です。

サバやマグロより多めに含まれる栄養とは?

サワラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
サワラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 日本食品標準成分表2020年版(八訂)より、生の100グラムあたりの主な栄養素を、他の回遊魚のマサバ、黒マグロ(養殖、赤身)と比べてみましょう。

○エネルギー量
サワラ 161キロカロリー
マサバ 211キロカロリー
黒マグロ 153キロカロリー

○脂質
サワラ 9.7グラム
マサバ 16.8グラム
黒マグロ 7.6グラム

○ビタミンD
サワラ 7.0マイクログラム
マサバ 5.1マイクログラム
黒マグロ 4.0マイクログラム

 サワラはビタミンDを多めに含んでいることが分かります。ビタミンDはカルシウムの吸収率を高め、骨を丈夫にするといわれる栄養素です。

 一般的に魚は焼いて食べると脂が落ちますが、同時にDHAやEPAも減ります。サワラの場合はアニサキス(寄生虫)の心配もあるため、一般家庭で食べる際には加熱調理がおすすめです。リスクを軽減しながら、おいしくいただきましょう。

(Hint-Pot編集部)