兄の滑りを余すところなく“追い撮り”でとらえた弟

　そんな2人は競技終了後の2月13日に帰国。隔離措置もあってしばらく休養していましたが、隔離期間後には2人揃って滑りに出かけたようです。

　海祝選手は自身のインスタグラムに、歩夢選手がハーフパイプを滑る様子の動画を公開。ニット帽にゴーグル、デニムといったラフな服装の歩夢選手はドロップインから細かなボードさばきを見せて華麗な技を決めていきます。

　パイプのエッジを使ったターンや手を使った回転技など、普段の競技では見られない滑り。勢いづいた後半には高い空中姿勢でしっかりとボードを掴む「グラブ」や縦回転技も決めています。金メダリストの実力を存分に見せてくれましたが、それ以上に地元で楽しそうに滑っている様子が伝わる内容でした。

　もう一つ見逃せないのが、この動画を撮影した海祝選手の滑りです。競技中には見られない歩夢選手の滑りを間近で見ることができるのは、海祝選手がぴったりと“追い撮り”で滑っているから。多少の映像のぶれはあるものの、歩夢選手の技を余すところなくとらえる様子は海祝選手の高い技術を証明しています。また、途中で歩夢選手が転んでいるシーンも挟まれ、こうした編集は海祝選手のお茶目さと兄弟の仲の良さが伝わるものでしょう。

　この動画が公開されると、1.5万件近い“いいね”が集まりました。コメント欄にも「かっこいい！」「何度も見入っちゃう」「スタイリッシュ」といった歩夢選手への称賛の声が殺到。さらに「緊張感なく楽しそうに滑ってる」「兄貴がどう動くのか分かってるからこそ、このクオリティで撮れる」と海祝選手の技術の高さを称えるメッセージも寄せられています。

　3月10日には地元の新潟県村上市の高橋邦芳市長や新潟県の花角英世知事を表敬訪問した2人。兄弟で切磋琢磨し、4年後のミラノ／コルティナ・ダンペッツォ五輪で兄弟揃ってのメダル獲得という夢の実現も期待できそうです。

（Hint-Pot編集部）