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タケノコの白いブツブツは食べても大丈夫? アク抜きの仕方や部位別の食べ方も
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教えてくれた人:和漢 歩実
春の味覚を代表するタケノコは、竹の若芽です。成長が早いので収穫しそこなうと竹になり食べられなくなります。成長が早い竹ですが、花は「120年に1度しか咲かない」といわれるほど珍しいそうです。春の限られた季節に楽しむタケノコについて、栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
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あっという間に竹に成長 神秘性のある植物
古くは「古事記」にタケノコの記述が見られ、その頃から日本で食べられていたと考えられています。漢字の「筍」は、成長が早く地面から芽を出してから一旬(いちじゅん、10日)ほどで竹になることが由来しているとも。また「竹の子」とも書きますが、こちらは竹の地下茎から出てくる「竹の子ども」ということで、植物としての意味で使われることが多いようです。
タケノコの成長は勢いがありますが、竹になると中が空洞になる珍しい形です。竹は花を咲かせることはめったにないのですが、稲の穂のような細い花が一斉に開花し、その後は地上に出ている部分が一斉に枯れていきます。そんな様子から、古代の人々は神秘性のある植物として祭事や神事に用いてきました。
主な種類はモウソウチク その他さまざま
生のタケノコを楽しめるのは限られた期間だけです。現在、春の味覚として日本で食用されているのは、主に孟宗竹(モウソウチク)といわれるタケノコ。大型で厚みがあり、やわらかくて香り高い品種です。
この他には、えぐみが少なく食感も良い淡竹(ハチク)、苦味やえぐみが特徴的な真竹(マダケ)、寒い地域で育ち6月頃が旬の千島笹(チシマザサ)なども食べられています。また、高知県には秋に収穫される四方竹(シホウチク)と呼ばれる品種もあります。
栄養は? 切り口の白い粒の正体は?
タケノコには、カリウムが多く含まれています。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、可食部100グラム(茹で)あたり470ミリグラムもあり、野菜の中でもトップクラスです。体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧の予防に役立ちます。
この他、食物繊維(3.3グラム)が豊富です。不溶性食物繊維が多いので、便通を促す効果が期待されます。タケノコのエネルギー量は31キロカロリーと低めで、ダイエットが気になる人にもぴったりです。とはいえ、食べすぎには注意しましょう。
切り口に白い粒が付いていることがありますが、これはカビではなくチロシンと呼ばれるアミノ酸の一種です。自律神経のバランスを整える働きや脳を活性化させる効果があるといわれています。食べても特に問題はありませんが、気になる場合は洗い流しましょう。