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条件付きで渡航規制解除のオーストラリア ポストコロナの海外生活に必要な準備とは

公開日:  /  更新日:

著者:守屋 太郎

渡航前に準備しておきたいことは英語力と生活資金

飲食店のスタッフは、ワーホリ滞在者や留学生の定番の仕事(写真はイメージ)【写真:Destination NSW】
飲食店のスタッフは、ワーホリ滞在者や留学生の定番の仕事(写真はイメージ)【写真:Destination NSW】

 渡航前の準備として、日本にいる段階で前もって十分な英語力を身につけておくことを強くおすすめします。動画やアプリなど、お金をかけずに英語を勉強できる方法は今ならいくらでもあるでしょう。

 渡航目的はオーストラリアの場合、「英語が話せるようになりたい」という人が恐らく9割以上ではないでしょうか。ところが1年や2年、オーストラリアで生活したからといって、自動的に英語力が身につくわけではありません。

 語学学校のクラスメイトは、日本や韓国、南米といった地域の出身者が中心。一定のレベルの英語力がなければ、仕事も日本語を使う職種に限られます。仮に日本料理店のスタッフとして働いても、英語ができなければ注文を取ることができません。

 気が付くと、周りの友達や職場の同僚は、日本人や非英語圏出身の外国人ばかりに。現実にはそんな人が少なくありません。英語ができない一般的なワーホリ滞在者や留学生にとって、ネイティブスピーカーとの接点は非常に少ないのです。

 しかし、渡航時点ですでに一定の英語力があれば、仕事や交友関係の選択肢は広がり、キャリアのステップアップにもつながります。

 また、事前に十分な生活資金を貯蓄しておくことも重要です。筆者は職場で日本人のワーホリ滞在者や留学生に接してきて、生活費に困って路頭に迷いそうになった人を何人も見てきました。

 オーストラリア政府は「初期の滞在費用として5000豪ドル(約45万3000円)プラス復路の航空券代」をワーホリ資金の目安としています。ただ1年間滞在するなら、最低でも100万円、できれば200万円くらいは用意したいところです。

 なぜなら、オーストラリアの物価水準が日本と比べて非常に高いからです。次回は、そんなマネーの話を詳しく解説していきたいと思います。

(守屋 太郎)

守屋 太郎(もりや・たろう)

1993年に渡豪。シドニーの日本語新聞社「日豪プレス」で記者、編集主幹として、同国の政治経済や2000年シドニー五輪などを取材。2007年より現地調査会社「グローバル・プロモーションズ・オーストラリア」でマーケティング・ディレクター。市場調査や日本企業支援を手がける傍ら、ジャーナリストとして活動中。