作品を作った理由には「スーツへの憧れ」も

　このパロディ作品を発表したのは、ご本人もこの春に大学を卒業して新社会人になるという自称「一般男性」のなるみさん。どうやらこのアイデアは、自分自身を鼓舞する意図があったようです。

「今春から社会人になるのですが、どうしてもネガティブな感情が湧き出てしまうんです。それをポジティブに発散できないかと思って、童心に帰って作ってみました。ただ実をいうと、職場ではスーツを着ずに働く予定です。なので、この作品を作った理由にはスーツへの憧れという部分もあります」

「手作りのためよく見ると雑なので、よく見ないでください」とも語りますが、写真で見る限りは思わずお店で探してしまいそうになる完成度です。

「制作には20時間くらいかかりました。100円ショップで売られている布と紙、プラ板で作っています。サイズ的に本物のスーツを使うわけにはいかなかったので、小さいサイズのスーツっぽいものをハリボテで作っています。また、パッケージはパソコンソフト（イラストレーター）でデザインしています」

　なるみさんはこれまでも、こうしたユーモアあふれる作品を実際に制作しています。中でも人気のスナック菓子「じゃがりこ」（カルビー株式会社）をタバコに見立てて箱に詰めたグッズは大反響を呼び、同商品の公式アカウントも引用リツイートで紹介するほどでした。

「昔からくだらないことを考えたり、何かを作ったりするのが好きだったんです。コロナ禍で家にいる時間が増えたことをきっかけに作品の投稿を始めました。アイデアで特に強く影響を受けたものはあまり思い浮かびませんが、小学生の頃からネットでさまざまなコンテンツに触れてきたのが基になっているような気がします」

　社会人になった後もこうした作品の制作は「趣味として続けたい」とのこと。今回話題になったグッズには「働け！　頑張れ！　社会人変身シリーズ」というシリーズ名が付いています。もしかすると第2弾が……なんて、期待してしまいますね。

（Hint-Pot編集部）