先週からトレーニングを再開　「機能的な動きを再構築」

　北京五輪閉幕後、小平選手は現地時間3月12日にオランダで行われたスピードスケートW杯最終戦の500メートルで3位に。そこから数週間経ち、しっかりと英気を養うことができたのか、先週から活動を再開しました。「トレーニング再開しました」というメッセージとともにその様子を1日、自身の公式インスタグラムに動画で投稿しています。

　トレーニングとはいうものの、まずはリハビリから。動画内の説明によると「リハビリとは元の状態を上回るところまでのこと」なのだそう。そして小平選手は、怪我をした右足で体重を支えながら、床に置かれたオレンジと黄色のプラスチック製マーカーを左足で移動させ始めます。

　まずはオレンジのマーカー2つにトライ。1つ目をまっすぐ前へ、そしてもう1つを左斜め前へゆっくり動かしました。次に黄色のマーカー3つをそれぞれ左、左斜め後ろに。最後の3つ目の動きまでは映っていませんが、小平選手の様子を見ると真後ろに移動させたようです。

　小平選手は投稿内で「細かい動きの乱れを丁寧に修正し、機能的な動きの再構築をしていきます」と説明。確かに、自身の体と対話するように1つひとつの動作を入念に確認している様子がうかがえます。

　さらに小平選手は「まだ伸び代しかない右脚ですが、一からコツコツ成長を確認しながら積み上げていきます」とも綴り、まずは決して焦らず、ほんのわずかでも前進する自分を大切にしているようです。

　小平選手がこの動画を公開すると、1.2万件もの“いいね”が。コメント欄にはファンから「あなたが頑張る姿を見るのが大好きです」「納得するまで突き進んでほしい」「あなたらしく、頑張られる姿を応援しています」など、小平選手へのエールが多数寄せられていました。

　北京では大きな挫折を味わった小平選手。そうした苦い記憶や怪我を乗り越え、1人のアスリートとしてどのような進化した姿を見せてくれるか。小平選手の今後にも目が離せませんね。

（Hint-Pot編集部）