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参考書が繁華街のビルに変身!? 貼ってみたくなる付箋に大反響 「どこで買えますか」
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「既存のものをちょっと変えるだけで、ありそうでないアイデアが生まれる」
多くの人の興味を集めたいしかわさん。今回の付箋はぜひ勉強熱心な人に使ってほしいと語ります。
「受験勉強や法律の勉強など励む方にどんどん繁華街を完成させていただきたいと思っています(笑)。真面目な人ほど不真面目な仕様が出来上がっていく様子が面白いと思うので、勉強熱心な方にぜひ使っていただきたいです。
また、看板の種類を地域や街によってバリエーションを増やしてそれぞれをパッケージにしたら、お土産としても需要がありそうかなと思っています。日本だけでなく、台湾や韓国などの繁華街をイメージした商品にするのも面白いと思うので、観光客が買うお土産としてもありかなと」
もちろん、制作におけるこだわりもたっぷり。「実際にありそうな看板」を作るため、熱心に調べたそうです。お気に入りは、階数まで記載したキャバクラと居酒屋の看板だとか。
「ありそうでなかったアイデアを実現するため、そしてユーザーが貼りたいと思う仕上がりにするためにも、実際にありそうな看板を作る必要があります。そこで、繁華街に実在していそうな看板を調べつつ、一番イメージしやすいデザインを選びながら作成しました。既存の店名は使えないので、ありそうでない店名というのも意識しています」
いしかわさんはこの他にも「炎の付箋」や「筆跡えんぴつ」など魅力的なグッズを制作しています。そのきっかけは、デザインコンペへの出品を習慣にしていたことだそう。
「学生時代からデザインコンペに出すことを一つの習慣にしていまして、当時はその賞金で生計を立てていた時期もありました。人に自分のアイデアを認めてもらう体験や意見をいただく機会は本当に貴重だと思っているので、できるだけ多くの人に見てもらって感想や意見をいただく機会を増やすようにしています」
これまで数々の文具系のコンペに応募し、「課題炎上付箋」は「コクヨデザインアワード2020 ファイナリスト」にもなりました。他にも「サンスターアイデアコンテスト」では第24回審査員特別賞、第25回グランプリを受賞。「シヤチハタ・ニュー・プロダクト・デザインコンペティション」では2019年、2020年に準グランプリに輝き、2021年も「原研哉賞」を受賞しています。
「既存のものを“疑う”ことを日々意識しています。言い方を変えると『当たり前を疑う』ということです。この世のすべてのものは“完成形ではない”と思いながら、使いづらい点や改善すべき点を考えて、少しの工夫でそれを解決するアイデアを考えるように意識しています。『既存のものをちょっとだけ変える』アプローチでアイデアを考えると、ありそうでないアイデアが生まれ、周りに驚きと共感を与えることができます」
そうして生み出された「ありそうでないアイデア」。それが自身の強みとも語ります。
「『やられた! こんな手があったか!』と思ってもらえるアイデアを生み出せることが強みです。既存のものを少しだけ変えたアイデアが多いので、低コストで実現可能な部分も魅力かと思います。最近になってやっと万人受けするアイデアの傾向が掴めてきたので、これからバズるアイデア量産していきたいですね」
「まだアイデアのストックは100個以上あります」と笑ういしかわさん。これからの作品にも期待したいですね。
(Hint-Pot編集部)