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「夢のある仕事をしないといけない」という社長の思い
とても夢のある“ものづくり”を進めているアイアンファクトリーですが、こうした状況になるまでの道のりは担当者にとっても決して平坦ではなかったようです。
「弊社は精密鋳造という技術で医療機器やロケットなど、さまざまな分野の金属部品を作ることが本業です。しかし、顧客からの厳しい品質価格納期の要求で、同業の企業がどんどん減ってきているという斜陽産業の位置にあります」
そこで立ち上がったのが代表取締役社長である戸田拓夫さん。10年前の「リーマンショック」に直面し、「このままじゃいけない」「夢のある仕事をしないといけない」と思うようになったそうです。
「戸田は同時に『自分ならこうしたい』『自分なら買いたい』『あったら良いな』というものを『自分たちの手で作ってみたい』という社員の意志を大事にしたいと思うようになりました。そして、私が所属している商品開発部署『アイアンファクトリー』が2016年に立ち上がり、商品開発を始めるようきっかけになったのです」
これまでユニークな商品を数多く世に送り出してきたアイアンファクトリー。最も反響が大きかった商品は「バナナハンマーDX」だったそう。
「本物のバナナから型取ってバナナを超リアルに金属化した商品です。当初は商品名を『メタルバナナ』として販売していましたが、その際はほとんど売れず、年間1~2個でした。しかし、商品名を『バナナハンマー』に変更し、『凍らせなくてもバナナで釘が打てます』と言い切ったところ大変話題になり、現在では海外のお客様からも注文をいただくほどの商品になっております」
またアイアンファクトリーを象徴する商品が、人気漫画「キン肉マン」とのコラボグッズ。漫画内にあるものをリアルに再現したグッズも目立ちますが、実はここまで来るにはなかなかのドラマがありました。
「弊社は精密鋳造という技術で複雑形状のものをさまざまな材質で金属化することを得意としております。金属のキャラクターとして最初に思い浮かんだのが、『キン肉マン』の正義超人である『ロビンマスク』でした。ある日、たまたま『キン肉マンTシャツ』販売のニュースを目にし、その直後に私も原作者である嶋田先生(嶋田隆司さん。『キン肉マン』を生み出した漫画ユニット『ゆでたまご』の一人)に直談判し、コラボが始まりました。
有名な超人からマイナーな超人まで、私たち自身が楽しめるものを開発していますが、特に『原作再現』をテーマに開発しています。原作設定上のサイズや材質、ファンの方自らがいろいろなシーンを再現できる商品が多くなっております」
楽しく夢がある“ものづくり”には、やはり“熱意”が必要不可欠と感じさせてくれるアイアンファクトリー。開発された楽しいグッズの数々は同社販売サイトなどで購入できます。これからも多くの人をワクワクさせてほしいですね。
○取材協力:IRON FACTORY IKEDA(@IRON_IKEDA)さん
(Hint-Pot編集部)