からだ・美容
春に飲みたい薬膳茶 “リラックス”が大切な理由と自然のリズムに乗るコツとは
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二十四節気で春分の節気を過ぎ、春本番が到来。春の特徴を中医学と薬膳の視点から説明すると、自然界にあるエネルギーは陰の気が減り陽の気が増えてくる(寒さがやわらぎ、日照時間が長くなるなど)ので、「陰消陽長(いんしょうようちょう)」と表されます。ついにここから、まぶしい季節の始まりです。“春夏秋冬の新しいサイクルの始まり”という言い方もできるので、眠っていた体のエンジンをかけて、「さあ、ここからまたがんばろう!」と思う方も多いでしょう。今回はそんな時期に心がけたい意識やぴったりの薬膳茶をご紹介します。
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春は心と体を伸びやかに整える リラックスが重要
中医学には「人間は自然の一部」という考え方があり、どの季節も自然環境に同調するための養生を行います。春の特徴は植物が芽吹き、動物や昆虫が冬眠から覚めていくこと。自然界の万物が伸びやかに生長する時期なので、私たち人間もこれに倣って、心と体を伸びやかに整えることが健やかさの秘訣です。
実は2500年以上前に書かれた中医学の教科書「黄帝内経(こうていだいけい、またはこうていだいきょうなど)」にも、春の暮らし方についてこんな風に書かれていました。
「夜更かししてもいいが、朝は早く起きて庭をゆっくり散歩する。体を締め付けているものがあればゆるめ、心と体を伸びやかにして過ごすように」
私たちの体内の気(エネルギー)も、自然界と同じく伸びやかにめぐるように、リラックスして過ごすことが大切なのです。
とはいえ、春は三寒四温と呼ばれる気温の変化や、職場や学校などの環境変化も多く、案外ストレスが溜まりやすい季節でもあります。ストレスが溜まると気血がめぐらず、心と体に緊張状態が続くことも。そのため、日頃から緊張しやすい方は、自然のリズムにうまく乗れない場合もあるでしょう。
例えばリズムにうまく乗れていないと、自然界の陽気の高まりに同調して、頭に血が上りやすくなります。春が来たのにウキウキする……どころか、何だかイライラして怒りっぽいという方は、まずは上半身のコリをほぐすストレッチや深呼吸をしてみましょう。