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「夜に靴をおろすと不吉」 迷信を信じる曽祖母の儀式に仰天 エッセイ漫画にほっこり
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「夜に新しい靴をおろしてはいけない」 迷信の成り立ちとは
この「夜に新しい靴をおろしてはいけない」という迷信は日本各地で流布しており、多くの人が一度は耳にしたことがあるようです。
成り立ちには諸説あり、死者に新しい草履を履かせて納棺し、そのご遺体を家から外へ運び出す野辺送りが、夕方から夜にかけて行われたからという説。また、昔は新しい靴を履いて夜に出かけるのはお通夜に参列する時くらいしかなかったからという説。そして、シンプルに夜に出かけるのは危ないからなどがあります。
このように夜に靴をおろすことは、死を連想させるために縁起が悪いとされました。そこで靴の底を汚したり傷を付けたりすると新品ではなくなるため大丈夫という、おまじない的手法も広まったのでしょう。
ひいおばあちゃんはきっと子どもの頃からこの迷信を守り、心から信じていたに違いありません。だからこそ、自分を含めた大切な家族から不幸を出したくないという気持ちが働き、「靴の底を黒く塗る」と必死だったのかもしれません。漫画の最後に、ねこじまさんもこんなことを言っています。
「この時はびっくりしたけど、家族に良くないことが起こらないようにと必死で守ろうとしてくれた愛情たっぷりのひいばあちゃん。昔のことたくさん教えてくれるひいばあちゃんが、私は大好きだ」
このエピソードを読んで、幼少期にこの迷信を教えてもらったという人は多いようで、「私も小さい頃からずっと言われていた!」「私も母に『夜、新しい靴を履く時は裏にバツ印を書かないとダメ』と言われていた」など共感の声が。
また、「迷信、我が家もいろいろあったな。枕の向きとか出針(編集部注:出かける前に針仕事をするのは良くない)とか」「夜に小銭の音を鳴らすなと言われたので、夜はお財布を触らない」など、自身が守っている迷信もたくさん集まりました。
「ひいおばあちゃんは、枕の向きもきちんと守っていました」
ねこじまさんに当時の思い出やご自身が信じている迷信など、詳しいお話を伺いました。
Q. 今回のテーマで漫画を描いた理由を教えてください。
「この出来事は、新しい靴をおろす時によく思い出すんです。最近、子どもの靴を新しくした時にも、このことを思い出しました」
Q. ひいおばあちゃんと揉めていたのは何分くらいですか? その後、靴は無事におろせましたか?
「30分程度だったと思います。靴は次の日の朝、無事におろしました!」
Q. わっちちゃんはこの出来事について何か言っていましたか?
「長女は今では9歳になり、笑いながら『優しいおばあちゃんがあの時は怖かったねぇ』と言っています! また、今はひいおばあちゃんが言っていた意味が理解できるので、その迷信に驚いていました」
Q. 他にもひいおばあちゃんが大切にしている迷信があれば教えてください。
「枕の方角もよく気にしていました。北枕は良くないと。あと、針仕事は出かける前はしないというのも守ってました」
Q. ねこじまさんが信じているジンクスや迷信はありますか?
「実はあまり迷信を教えてもらってきていないのですが、この“新品の靴を夜おろしてはいけない”は、小さい頃に実家でも言われてました。だから今でも守ってます。ちなみに、靴底を塗りつぶせば大丈夫なことは、この時ひいおばあちゃんに初めて教えてもらいました!」
Q. 読者の感想を読んで思ったことなどを教えてください。
「たくさんの“いいね”やコメントをいただき、本当にうれしいです。私の投稿を読んで皆さんが自分の考えや知っていることをコメントしてくださると、とても勉強になるし刺激になるので本当にありがたいです」
ねこじまさんの漫画は、ブログ「ねこじま いもみのワンオペッペケ日記」やツイッター(@y_r_y3mam)でも読むことができますよ。
(Hint-Pot編集部)