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食べてはいけないジャガイモの見分け方 緑色の皮と芽に注意 冷蔵保存NGの理由とは
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教えてくれた人:和漢 歩実
どんな場所で保存するのが良い?
購入後は調理して食べきった方が良いでしょう。そのまま保存する場合は光の当たらない涼しい場所で。低温に強い野菜ですが、揚げたり炒めたりして食べたい場合、冷蔵保存はおすすめしません。ジャガイモは冷たい場所で保存されると、糖の濃度が高まっていきます。そうして糖の濃度が高まったジャガイモを揚げたり炒めたりすると、アクリルアミドという成分が多く生成されるのです。
アクリルアミドとは、特定のアミノ酸や糖を含む食材を120度以上で高温調理した時にできる成分の一つです。長期間にわたって摂取を続けると、人の健康に悪影響が生じる可能性があるといわれています。
そのため、できるだけ摂取を減らす食生活を心がけることが推奨されています。気になる場合は“煮る”、“蒸す”、“茹でる”などの方法で調理し、甘味を生かして食べると良いでしょう。
また、ジャガイモは湿っていると腐りやすいので、キッチンペーパーなどで個々に包んで保存しましょう。春先に出回る新ジャガイモは水分が多く、通常のジャガイモのように日持ちはしません。季節限定の旬のものは、新鮮なうちに味わいたいですね。
【参考】
「食品と栄養の特性 新調理師養成教育全書」丸山務・他28名著(公益社団法人「全国調理師養成施設協会」発刊、2020年第4版)
農林水産省のリーフレット(平成30年1月版)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/attach/pdf/potato-1.pdf
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾