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福岡に異世界の入口が出現…見事な藤棚を収めた写真に4万人感動 「紫の雨のような」
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桜が見頃を終える4月中旬から5月上旬、新たな“お花見の主役”として藤の花が咲き誇ります。淡い紫やブルーに美しく色付いた藤棚は、春後半ならではの絶景でしょう。そんな藤棚を撮影した幻想的な写真が、ツイッター上で4.2万件もの“いいね”を集める大反響を呼んでいます。まるで異世界に誘われるかのような作品について、撮影者の宵月絃(@__yoii_to)さんにお話を伺いました。
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「中山の大藤」を撮影 香りの感覚を表現できるよう見上げた構図に
石橋の上にかかるアーチ状の藤棚。今にもこぼれ落ちそうなほどたわわに咲く様子は、圧巻そのものです。また、橋をうまく収めた構図と藤の花が醸す幻想的なムードが相まって、この橋の向こうが異世界に続いているような物語性も感じさせます。
この一枚は、宵月さんが今月18日に撮影した「中山の大藤」。熊野神社(福岡県柳川市)にある樹齢約300年の藤の木々で、昭和52(1977)年には福岡県の天然記念物に指定されました。2株10本の幹からなるその藤棚の広さは、何と約1200平方メートルにも及びます。
撮影にあたって、宵月さんは熊野神社に初めて訪問。“藤のトンネル”が撮影の名所だとは事前に知っていたそうで、実際に足を運ぶとやはりその美しさに目を奪われたそうです。
「きれいに藤に覆われた橋の中へ入っていくと、香りに包まれるような感覚を覚えました」
その感覚を写真に残せたらと、下から藤棚を見上げるような形に構図を調整。愛機の「FUJIFILM X-T4」でシャッターを切りました。
ただし、この日は宵月さんと同じように、見頃の藤の花を撮影しようと多くの人が神社を訪れていました。宵月さんは「人のいないタイミングを狙うのが難しかった」と当日を振り返ります。そうした苦労もあった中で撮影した一枚に、宵月さんはその後、丁寧な編集作業を施しました。
「撮影したのは曇りの日で、花の鮮やかさが少し落ち着いていたこともあり、元の色を壊さず、淡くてはかない印象を引き出せるようにレタッチをしました」
完成した一枚がツイッターで公開されると、4.2万件もの“いいね”を集めました。さらに、リプライ(返信)には「すご……すごすぎる……」「美しいし何かかっこいい……!」「見惚れてしまう」「紫の雨のような雰囲気が美しいですね」といった感動や称賛の声に加え、「スキップしながらこのトンネル通りたい」など実際の訪問を希望する声も多く寄せられています。