どうぶつ
盲導犬候補の子犬をボランティアで預かり3か月 楽しい毎日でも尽きない悩みとは
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日本盲導犬協会の日本盲導犬総合センター「盲導犬の里 富士ハーネス」から、盲導犬候補のパピー(子犬)を預かっている古澤さん一家。関東在住の一家が挑んでいるのは、パピーの生後2か月から1歳頃までをともに過ごすボランティア「パピーウォーカー」です。
この10か月はパピーたちが将来、視覚に障害のある方との生活をスムーズに送れるようになるための重要な期間。人間と生活する喜びを経験する中で、人間に対する親しみと信頼感を築き、社会や家庭の中で暮らすためのルールを学んでいくのです。そのため迎え入れる側は楽しいことばかりでもありません。そこで「Hint-Pot」は、パピーウォーカーに初挑戦する古澤さん一家に密着。ママ・真由美さんに語っていただく連載の第3回をお届けします。
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芝生での散歩にはしゃぎまくったジェニー
ジェニーのいる生活が始まってから3か月。先月は約9キロだったジェニーの体重は15キロにまで増え、グングンと成長しています。
3月初旬に各種のワクチン接種を終え、いよいよ芝生や地面の上でも散歩ができるようになりました。それまでは、いわゆる舗装された道を歩くだけだったのです。理由は、感染症などの危険からパピーを守るため。ワクチンである程度の免疫を付けることができたので、待ちに待った「公園での散歩デビュー」に出かけました。
主役のジェニーはというと、初めての芝生の感触が心地よかったのでしょう。「永遠に走り続けているのでは!?」と思うほどのはしゃぎっぷり。走る娘をジェニーが追いかけていたのですが、リードを持っていた私も走らねばならず、クタクタになってしまいました。
でもあんなにうれしそうに走る姿を見てしまうと、私自身もうれしくてうれしくて……。公園での散歩がOKになって本当に良かったです。
ジェニーがあまりにも速く走るので、日本盲導犬協会の方と相談し、通常のリードからロングリードに交換。おかげで私の負担が少し減りました。本当のことを言うと、「パピーのジェニーより大人の私の方が速く走れる!」と思っていたのです。でもまさか、あんなに速いなんて……。動物の持つポテンシャルってすごいですね。
ジェニーにとっては見るものすべてが新鮮な様子。小枝や芝、落ち葉をパクッと口にしてしまうので、意識をそらすのに苦労しています。子どもたちも注意してくれるのですが、ほんの少し目を離した瞬間にパクッとするので、散歩の時は楽しい反面、緊張の連続です。
そういえば……以前のジェニーは散歩の際、私の顔を見てしっかりと確認しながら歩いていたのですが、最近はあちこちで匂いを嗅ぐなど自由に歩くことが多く、好奇心が勝っている気がします。「グッド」と声をかける機会が減ってしまったので、私たちもジェニーも初心に戻って、褒めることでジェニーが楽しくお散歩ができるよう気を付けていきたいですね。