「幼い頃の体験が大人になった今も残っているのかな、と」

　多くの反響を呼んだ今回の作品。まるいさんによると、毎日1ページのコミックエッセイや漫画を描いて、ツイッターとnoteで公開するのが基本的なルーティン。この作品を最初に公開したのは2019年12月と記憶しており、前回も「割と多くの人に読んでいただいた」そうです。

　執筆の理由や会話を引っ張る人への印象などについて詳しくお話を伺いました。

Q. 今回の漫画を執筆した理由を教えてください。
「今回は何も考えずに過去作を再掲したら、こんなにも反応をいただけたという感じです。恐らくこの漫画をツイッターにアップしたのは3回目くらいでしょうか。当時これを描いたきっかけは、昔から人と2人きりの時はすごくしゃべれるのですが、3人以上の集団になると何となく話すタイミングを見失うというか、話に入る隙を見つけられない感じで一歩引いて任せてしまうことがよくあったためです。

　でも漫画で描いているように、仲間外れになっているというようなネガティブな気持ちでは全然なくて、聞いているだけで楽しめているんです。『何でこうなるのかな？』と思い返してみると、僕は3兄弟の末っ子で、幼い頃は遊びに行く時でも兄2人の後ろについていくことが多く、歩いている時も自然と後ろに。その幼い頃の体験が大人になった今も残っているのかな、と思いました。

　しかし、いただいたコメントを見ると『長男、一人っ子ですがこのポジションです』といったご意見もあったので、別に末っ子とか関係なくただの性格なのかな、と思ったりもしました」

Q. 3人以上でいると口数が少なくなることに気付いたのは、いつ頃、どのようなきっかけでしたか？
「きっかけは特にありません。そういえばいつの間にか……という感じです。でも18歳で岡山から大阪に出てから次第に友達も増えて……という時期に何となく感じるようになりました」

Q. 今回の漫画で描いた内容を仲の良い友人などに直接伝えたことはありますか？
「はっきり伝えたことはないですね……。『あれ？　楽しくないの？』とか聞かれた時は説明したような気がしますが、特に反応はなく『ふーん』という感じだったような気がします」

Q. グループの中で会話を引っ張る人を見ている時のお気持ちについて教えてください。
「客観的に見て、『ずっと話題を途切れさせずに話せるのはすごいなあ』や『話がうまいなあ』など、純粋に尊敬みたいな気持ちを抱きます。僕はあまり得意ではないので……」

Q. 会話を任せていて“困った”エピソードは何かありますか？
「特に困ったことはありませんが、すごく気を遣ってくれる人がいると話さなくなった僕を『大丈夫？』とちょっと心配してくれて、そんな時は申し訳ない気持ちになるんです。僕としてはまったくネガティブな感情はないので、『ああ……気を遣わせてしまった……』と思ったことはあります」

Q. 「3兄弟の末っ子だから？」と思ってしまうご自身の行動にはどのようなものがありますか？
「みんなで移動する時などに目的地への行き方を調べるのがワンテンポ遅くなって、結局他の人に任せてしまう時があります。どこか甘えているところがある気がします……」

（Hint-Pot編集部）