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からだ・美容

子どもにも紫外線対策が必要な理由 外出を控えたい時間帯は? 日焼け止めの選び方も

公開日:  /  更新日:

著者:岩淵 美樹

教えてくれた人:辻 晋作

日差しの浴びすぎは良くない?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
日差しの浴びすぎは良くない?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 日差しが徐々に気になり始める季節は、紫外線が気になります。大人はUV対策が欠かせなくなりますが、子どもはどうでしょう。子どもの日焼けが“元気の証”といわれていたのは過去の話かもしれません。一説によると「一生で浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる」そうで、浴びすぎると皮膚に悪影響を及ぼすことも分かってきています。そこで、辻晋作医師が健康、美容の疑問を解説する連載の5回目は、子どもの紫外線対策についてです。

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4月から9月は紫外線が強い時期 子どもにも大人と同じようなケアを

 太陽光に含まれる紫外線が強い時期は4月から9月までといわれます。長時間浴びることで皮膚が赤くなってヒリヒリしたり、日焼けをしたり……。それがシワやシミの原因にもなり、皮膚トラブルを招きかねません。

 もちろん、紫外線すべてが悪いものではありません。紫外線は、骨を作るために必要なビタミンDの生成に必要なものです。

 かつては母子手帳に日光浴の必要性が記載されていました。しかし、ビタミンDは食事からも摂取できる上、皮膚が薄く紫外線の影響を受けやすい赤ちゃんが強い日差しを長時間浴びることは好ましくないとして、1998年からその記述は削除。外気浴が推奨されるようになりました。

 日本小児皮膚科学会によると、紫外線をたくさん浴び続けると(1)シワやシミなどの皮膚老化を早める(2)将来、皮膚がんを起こしやすくなる(3)目の病気(白内障、翼状片、網膜のメラノーマ)を起こしやすくなることが懸念されています。

 適度に日光を浴びることは必要ですが、しっかり対策をすることが重要です。「紫外線量が多い午前10時から午後2時までの外出を控える」「強い日差しが直接当たらないようにつばの広い帽子をかぶる」「薄い長袖を着せる」「ベビーカーに日除けをつける」といった対策をしましょう。

 紫外線の影響は子どもだけでなく、大人も同じように受けます。子どもと大人で対策が変わることはありません。大人も日傘や帽子を利用して直接日光が当たらないようにしてください。紫外線は目にも影響を与えるので、サングラスをかけるのも一つの手。ただし、色が濃いものでは瞳孔が開きやすく、かえって光が入りやすくなってしまうので、薄めの色がおすすめです。

 とはいえ、肌は一定の周期で生まれ変わっています。過剰に紫外線を怖がる必要もありません。