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からだ・美容

子どもにも紫外線対策が必要な理由 外出を控えたい時間帯は? 日焼け止めの選び方も

公開日:  /  更新日:

著者:岩淵 美樹

教えてくれた人:辻 晋作

日焼け止めはSPF値の高さよりもムラなく塗ることの方が大切

 薄い長袖で肌を隠すといっても、暑い真夏では子どもは嫌がるでしょう。露出した肌を守るには日焼け止めを塗ることが大切です。

 日焼け止めを選ぶ時の基準となるのが、「SPF」(Sun Protection Factor)と「PA」(Protection Grade of UV-A)値。SPFは、肌の表面にダメージを与え、日焼けの原因となるUV-B(紫外線B波)を防ぐ指標です。SPF1あたり約15分肌を守ることができるといわれていて、単純計算するとSPF4もあれば1時間外にいてもUV-Bから肌を守ることができることになります。

 近年、ドラッグストアにはSPF50の商品が数多く並んでいますが、日常生活を送る上ではそこまで数値が高いものは必要ありません。数値が高くなれば肌への負担も大きくなります。子どもに限らず大人もSPF20くらいあれば、外遊びや買い物など日常生活を送るには十分です。

 いくら数値が高い日焼け止めを塗っても、汗で流れてしまったり服でこすれて取れてしまったりしては意味がありません。また、塗りムラがあると効果も薄れてしまいます。SPF値よりも塗りムラがないように丁寧に塗ることや、2~3時間おきに塗り直すことの方が大切です。水遊びやプールに入る時はウォータープルーフタイプを使いましょう。

 子どもは汗っかきなので、日焼け止めを塗っても落ちてしまいがちです。塗り直しを前提にクリームやミルク、ローションタイプなど塗りやすいものを選ぶといいですね。

 PAは皮膚の奥に届くUV-Aを防ぐ指標で、4段階で示されています。UV-Aはシミやシワの原因になるもので、曇りの日や日差しが弱い冬でも降り注いでいます。ですから、大人女性のスキンケアとして通年のUVケアが呼びかけられているのです。

 子どもの場合、紫外線量が多い4~9月に気をつけていれば問題はありません。小中学生で冬でも屋外スポーツをする場合は、日焼け止めを塗るといいでしょう。現在は15~20年前と比べて紫外線量が増えているといわれていますが、急激な上昇ではないのでそこまでナーバスになる必要はありません。

子どもには低刺激で紫外線吸収剤が入っていない日焼け止めを使って

 日焼け止めには紫外線散乱剤と、紫外線吸収剤が入っています。日焼け止めを塗ると肌が白っぽくなるのは、紫外線散乱剤が入っているからです。

○散乱剤:鏡のようなもので、肌に光が当たっても反射させて皮膚の中に紫外線を入れないようにする。
○吸収剤:紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変えて皮膚の中に入らないようにする。

 赤ちゃんや子どもは皮膚が薄いので、紫外線吸収剤が入っていないノンケミカルの日焼け止めを使いましょう。吸収剤はアレルギー反応が起きやすく、肌荒れの原因にもなります。もちろん、ベビー用、低刺激とパッケージに書かれていても、絶対にアレルギーを起こさないということはありません。使用する前にパッチテストを行うと良いでしょう。

 日焼け止めにはリキッドやミルク、クリーム、ローション、スティックなどさまざまな形状がありますが、塗りやすいタイプを選べば問題はありません。ただし、落ちにくいタイプは落とす際にクレンジング剤が必要になる場合もあるため、肌をこすることになります。そのため、皮膚の乾燥を招いて肌トラブルが起こりやすくなるので注意しましょう。一般的にSPF値が高いと落ちにくくなります。

 ウォータープルーフタイプを使った時だけでなく、普通の日焼け止めを塗った時もしっかりと落とすことを忘れないでください。皮膚に残ると肌トラブルの原因になります。落とした後の保湿もお忘れなく。

 子どもは屋外での活動時間が大人よりも長くなります。元気に遊び回るのは良いことですが、肌を守るためには大人が紫外線対策に気を配ってあげましょう。顔や腕、脚だけでなく耳や足の甲も塗り忘れがないようチェックしてください。

(岩淵 美樹)

辻 晋作(つじ・しんさく)

1974年1月17日生まれ。東京大学医学部卒。帝京大医学部形成外科、埼玉医科大形成外科、東京女子医科大非常勤講師として勤務しながら、28歳で美容医療の「アヴェニュークリニック」開業。42歳で再生医療専門の「アヴェニューセルクリニック」開業。医学博士、日本専門医機構認定形成外科専門医、日本再生医療学会再生医療認定医、「アヴェニューセルクリニック」再生医療統括医師。著書に「あなたを救う培養幹細胞治療」(集英社インターナショナル刊)、「靴の中に入れるだけ2Gかかとインソール」(主婦の友インフォス刊)、「ひざ痛は治る」(秀和システム刊)がある。