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“映画泥棒”に遭遇 盗撮目撃談を描いた漫画に5万人称賛「すごい勇気」
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「映画の盗撮」の定義は? 罰則は
リプライにもある「NO MORE 映画泥棒」とは、上映前に流れるショートムービー。場内での映画の撮影や録音が犯罪であることを啓蒙する内容です。ちなみに文化庁のウェブサイトによると、「映画の盗撮」とは「映画館などにおいて観衆から料金を受けて上映が行われる映画について、著作権者の許諾を得ずにその映像の録画または音声の録音を行うこと」と定義されています。
映画の盗撮で著作権を侵害すると、「私的使用目的で行った場合であっても、罰則(10年以下の懲役、または1000万円以下の罰金またはこれらの併科)の対象」となります。また、禁止の理由として挙げられているのは「映画の盗撮によって作成された映画の複製物が多数流通し、映画産業に多大な被害が発生している」という状況です。
海賊版や違法アップロードにより本来収益を上げるべき映画館や配給会社などが損害を受けると、映画産業全体の衰退につながります。結果として、いつも楽しませてくれている映画が観られなくなる……という可能性も、十分に意識しておくべきでしょう。「ちょっとくらい平気」という行為ではないのです。
「映画の盗撮は決してしてはいけない犯罪行為です」
映画業界の衰退を未然に防ぐという意味でも、福井さんの体験漫画は1つの参考になります。実際の状況などについて、詳しいお話を伺いました。
Q. 今回の体験談を漫画にしようと思った理由を教えてください。
「せっかく希少な経験をしたので『漫画にしないともったいないな』と思ったからです。僕が勇気を出してスタッフさんに報告できたのも、『最悪の場合、どうなったとしても漫画にして元を取ろう』と思えたからです」
Q. 座っていた席の位置は?
「前から2番目の真ん中辺りでした。かなり前の方の席だったので、僕も隣席の2人もスクリーンを見上げるような感じでした」
Q. 不審に感じた隣席の行動を教えてください。
「2時間の上映中に10回くらいはスマホを上げ下げして、カメラを覗くような動きをしていました。漫画にも描きましたが、スマホの画面は大して光ってはいなくて……。それも今考えると不審だったと思います。あとスマホからコードが延びていて、常に充電している感じがありました」
Q. その後、隣席の2人組はどうなりましたか?
「映画館のスタッフさんから削除の報告を受けた後、僕はすぐ帰ったので顛末は分かりません。恐らく今回のケースでは、削除したことで解放されたのだと思います。漫画を公開した後、某シネコンの社員さんからDMをいただき『場合によっては警察に通報する』と聞きました。映画の盗撮は決してしてはいけない犯罪行為です」
Q. 今回の経験を通して、同じようなケースに遭った場合のアドバイスをお願いします。
「上映後もその2人組を目で追っていたこともあり、2人組がたまたまトイレに入ったタイミングでスタッフさんが声をかけることができました。けれども一番良いのは、上映中に抜けてでもスタッフさんに報告することだと思います。とはいえ、時間を作って映画を楽しみに来ている人ばかりだと思うので、なかなか難しいですよね」
Q. 読者の感想を読んで気がついたことがあれば教えてください。
「同じような経験やマナー違反をしている人と居合わせたという声は意外に多く、多くの人がそれぞれ映画館で嫌な体験しているんだなと感じました」
(Hint-Pot編集部)