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そっくりさんの“重要な役割”とは 俳優のCM撮影を描いた漫画が話題 「初めて知った」
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「現場入りした際には丁寧にご挨拶してくださる方が多かった印象です」
今回話題になった作品は、就活サイト「マスナビ」の連載シリーズ「ゾワワの神様」に含まれる一編です。作者のうえはらさんに、実際に見聞きしたスタンドインというお仕事やCM撮影現場について詳しいお話を伺いました。
Q. うえはらさんはスタンドインの方と何かお話をされたことはありますか?
「スタンドインの方とお話しすることはありませんでした。広告代理店の人間は意外と、出演者やタレントさんとお話しする機会がほとんどありません。ただ、スタンドインの方は非常に印象の良い方ばかりで、現場の序列では末端にあたる僕のような人間にも丁寧にご挨拶してくださる方が多かった印象です」
Q. スタンドインという仕事を知ってから、うえはらさんの中で何か意識の変化はありましたか?
「スタンドインだけに限った話ではないのですが、撮影現場に行くと本当に細かな部分にまで業務を担当するスタッフが存在して、大人数の方の努力が積み重なって1つの仕事が形成されているということを実感します。
1人で黙々とデスク作業をしていると、仕事を自分1人で作っているような驕った考えについ陥りがちですが、撮影現場はそんな自分を現実に引き戻してくれる大事な場所だったなと思っています」
Q. 撮影現場ならではの驚きや発見が他にもあれば教えてください。
「『PM(プロダクションマネージャー)さん』という役職があります。テレビだとADさんのようなポジションの方です。彼らが撮影前や撮影当日、本当に隅々にまで気を配り、撮影小物や予備の備品、お弁当の一つひとつにまで責任を持って用意してくださるおかげで撮影が成り立っています。そんな彼らの見えない奮闘に関しても、いつかこの漫画で扱いたいと思っています。
あと、見ていて面白いのは『シズルカット』。食品に関するCMで、ハンバーガーがバサッと重なったり、清涼飲料水が飛び出したりするような“食品がおいしそうに見えるカット”のことです。CGで作っていると思う方も多いでしょうが、ちゃんと現物を使って、きれいに見える角度などを地道に調整して何度も何度も撮影しています。それを現場で目の当たりにした時は、職人魂を感じずにいられませんでした」
Q. 心に残った読者からの感想があれば教えてください。
「今回の作品にはスタンドイン経験者や舞台関係者の方などから多数の反応があり、『私も昔やったことがあります』『この仕事にスポットを当ててくれてありがとうございました』といった多くのコメントに感激しました。少しニッチな題材だったので読まれるかどうか不安だったのですが、描いて良かったですね」
(Hint-Pot編集部)