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【私の家族】元女子プロ野球選手が第2の人生へ 現役時代から溺愛する愛猫は「本当に大きな存在」
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元女子プロ野球選手として活躍した加藤優さんが、地元・神奈川県秦野市で第2の人生を歩み始めました。“美しすぎる女子プロ野球選手”としても注目された加藤さんが切り開いた道は、女子向けの野球塾。代表とヘッドコーチを務める野球塾は今年6月に開校します。また、「最大の癒やし」という猫の男の子「ゆづる」くんとの出会いをきっかけに、野良猫ゼロプロジェクトを掲げる「TNR」の活動を支援しようと奮起。野球塾で得た収益の一部は地域貢献活動費に充てられるそうです。そんな加藤さんに愛猫との暮らしと、野球への思いについてお話を伺いました。
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試合で離れ離れになった時期も たっぷりの愛情を受け体重は9キロに!
加藤さんは父親が少年野球チーム「秦野ドリームス」の監督を務めていたことから、5歳の時に野球を始めました。持ち前の運動神経の良さでめきめきと頭角を現し、小学校5年生の時には投手と捕手の二刀流で活躍するように。
「中学校在学中までは男子と一緒に野球をしていました。中学生になると体力の差を感じましたが、その悔しさをバネにやりきりました。当時は『あのチーム女がいる』と言われるのが嫌で、自分のことを『俺』と言ったりしたこともあります。『バレたくない』と思っていたので、相手チームから『あのピッチャー声変わりしていないな』と言われた時は誇らしかったです(笑)」
2016年から2019年までは「埼玉アストライア」(2021年に解散)の選手として女子プロ野球界を牽引。プロ入りした初年度に出会ったのが、溺愛するノルウェージャンフォレットキャットのゆづるくん(現在は6歳)でした。
「子どもの頃は犬を飼っていたこともあったのですが、一人暮らしを始めて『迎えるなら猫かな』と考えていました。そんな時に足を運んだペットショップで目が合い、お迎えを決めました。名前の『ゆづる』は、フィギュアスケーターの羽生結弦さんから。羽生選手が初出場した五輪(アジア男子史上初の金メダルを獲得した2014年のソチ大会)で見せたストイックさに心を打たれて、『私も頑張ろう!』と励まされたので」
練習で疲れて帰ってきた日。成績が伴わず苦しんだ時期。自宅で迎えてくれる存在があったことがありがたかったそうです。
「落ち込んだ時は出迎えてくれたり、お腹に乗って慰めてくれたこともありました。『この子のために頑張ろう』と思える。体重も9キロと貫禄があるのですが、本当に大きな存在です」
しかし、選手生活の中では長く離れて暮らすこともありました。
「チームの本拠地は埼玉県にあり、京都や愛知にあるチームと試合をする時は、1か月ほど不在にするため、実家に預けるようになりました。やっと家にも慣れてくれたかなと思っていた時だったので、寂しかったですね」