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香港の有名海上レストランが切ない“船出” 新たなオーナーが見つからず衝撃の移転発表

著者:Hint-Pot編集部

かつては香港の一時代を象徴する存在だった「ジャンボ・キングダム」【写真:Getty Images】
かつては香港の一時代を象徴する存在だった「ジャンボ・キングダム」【写真:Getty Images】

 かつて日本からも多数のパッケージツアーが催行された香港。コロナ禍による入境制限が始まってからは観光客の姿が消え、観光スポットも軒並みクールダウンした。そんな中で世界の香港ファンに衝撃を与えたのは、2020年3月に報じられた海上レストラン「ジャンボ・キングダム(珍寶王国)」の閉店。それから2年、またしてもファンにとっては衝撃のニュースが飛び込んできた。何と新たな運営団体が決まらず、メンテナンスの都合により近々香港を離れてしまうという。かつては香港の一時代を象徴する存在だった「ジャンボ」。さすらいの旅を終えることはできるのだろうか。

 ◇ ◇ ◇

エリザベス女王も来店した超有名レストラン

 香港島の南、アバディーン(香港仔)の深湾に浮かぶ海上レストラン「ジャンボ・キングダム」。元々は「ジャンボ・フローティング・レストラン(珍寶海鮮舫)」と2017年に閉店した「タイバイ・シーフード・ボート(太白海鮮舫)」の2店を合わせた総称で、正面から見て左側の大きな船がガイドブックの写真などでおなじみの「珍寶海鮮舫」だ。「太白海鮮舫」は右の小さな船だがその歴史は古く、50年代に全盛期を迎えた後、70年代に「珍寶海鮮舫」が“追加”された形になる。

 入店時に送迎船を使うシステムや夜の豪華なネオンなど、コロナ禍前は料理以外にも多すぎる見どころで世界の観光客を魅了した。英国王室のエリザベス女王やミュージシャンのデヴィッド・ボウイ、米俳優のジョン・ウェイン、トム・クルーズといったセレブも来店し、有名映画のロケ地にもなっている。“香港で最も有名なレストラン”と呼んでも差し支えはなく、パッケージツアーなどで訪問したという人も多いだろう。

 だがそんな超有名店もコロナ禍には勝てず、2020年3月には“休業”が発表された。この発表ではあくまでも“休業”とされていたが、続いて船舶前ターミナル用地の返還申請があったことが判明。また従業員も解雇されており、事実上の廃業だったことが分かった。このニュースを受けて、現地に足を運んだ香港市民も多かったという。

 まさかこのまま消えてしまうのか……と、悲しむファンが元気を取り戻したのは同年11月、キャリー・ラム行政長官の施政方針演説だった。ここでラム長官は香港島南の景気回復策の一環として、「ジャンボ」の運営企業が老舗テーマパーク「オーシャンパーク」に船を無料寄贈することで合意したと発表。再活性化のために非営利での運営方法を模索すべく、同パークとNGO団体の協力関係を後押しするとした。

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