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【2023年】雨空の多い6月 二十四節気「芒種」「夏至」で知る四季

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

夏至 一年で最も昼が長くなる日

夏至の空(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夏至の空(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 芒種の後に訪れる10番目の二十四節気が「夏至」。2023年は6月21日からです。北半球では「一年で最も日が長い日」として知られ、東京では昼の長さが冬至に比べておよそ5時間近く長くなります。

 夏至は古くから太陽の力が最大になると考えられてきました。身を清めるための祭りを行う地域も多くあります。また夏至から数えて11日目を「半夏生(はんげしょう)」といい、地域によっては豊作を願ってタコやサバ、うどんなど小麦を使ったものを食べる風習があります。

花菖蒲が美しい季節 田植えを終えてひと段落

アヤメ(花菖蒲)の花が美しい(写真はイメージ)【写真:写真AC】
アヤメ(花菖蒲)の花が美しい(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 梅雨のシーズンが続くため雨空が多いところもありますが、「夏に至る」の文字通り、夏の盛りに向けて日に日に気温が高くなります。七十二候は次の通りです。

○「夏至」(6月21日頃から)
初候:乃東枯(なつかれくさかるる)6月21日頃
次候:菖蒲華(あやめはなさく)6月26日頃
末候:半夏生(はんげしょうず)7月2日頃

 冬に芽を出すウツボグサの別名は「夏枯草(かごそう)」。他の植物たちが夏に向かって生い茂る中、夏枯草の枯れていく姿に季節の移ろいを感じてきました。またアヤメ(花菖蒲)の花が美しい季節、カラスビシャクの半夏(はんげ)が生える頃は、田植えを終える目安。夏の盛りへ、暑さが日に日に増していきます。

【参考】
「365日を豊かに過ごす 日本の四季、二十四節気、七十二候」(宝島社)
「にっぽんの七十二候」(エイ出版社、エイはきへんに「世」)
「絵で楽しむ 日本人として知っておきたい二十四節気と七十二候」水野久美書(KADOKAWA)
「日本のしきたりがまるごとわかる本」新谷尚紀監修(晋遊舎)
国立天文台「暦Wiki」七十二候
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FBCB7BDBDC6F3B8F5.html

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
インスタグラム:tsurumarukazu