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海外生活で英語漬けになるポイントは住居探し オーストラリアでの一般的な方法とは
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英語力を高めるにはネイティブとのシェアが一番
反面、デメリットもあります。日本語サイトで募集しているシェア物件では、同居人が日本人や英語を話さない外国人であるケースが多いでしょう。せっかくの海外生活なのに、「仕事は日本食レストランで同僚は日本人ばかり。家に帰っても同居人は日本人や非英語圏の出身者だけで、英語を話す機会がほとんどなかった」という人も少なくありません。
海外渡航の目的はさまざま。人によっては、日本語で暮らせるそうした生活が楽かもしれません。ただ、英語の習得を目指すのなら、日本語にまったく接しない、英語だけの生活に身を置くことが最善であることは言うまでもありません。
そうした英語漬けの生活を貫徹するには、オージーや英語圏出身者と住まいをシェアするのが一番。ただし、海外の水準と比較すると非常にきれい好きで、他人との協調性を重んじる日本人と違い、清潔感のなさや自己主張の強さ、習慣の違いなどに悩まされるかもしれません。それでも、国際感覚を身につけ英語力を高めるには、一番の近道といえるでしょう。
現地のシェア物件を募集している主なサイトとしては、「Flatmate.com.au」「Flatmate Finders」があります。また、オーストラリア最大級のクラシファイドサイト「ガムツリー」にも、シェア募集のページがあります。
なお日本語サイト、現地サイトにかかわらず、不動産業者と違って募集者の素性は分かりません。シェア物件を探している日本人女性をターゲットにした性暴力やセクハラ事件、家賃や保証金の詐欺なども発生しています。女性1人で部屋を探す場合、インスペクション(内見)の時に友達を連れていくといった対策は必要です。
また、シェア物件では、家賃や保証金、光熱費の負担などをめぐり「言った、言わない」の紛争になるケースもあります。契約内容を文書化し、トラブルを避けることも忘れてはいけません。
次回はオーストラリアの日本人コミュニティについて解説します。
(守屋 太郎)
守屋 太郎(もりや・たろう)
1993年に渡豪。シドニーの日本語新聞社「日豪プレス」で記者、編集主幹として、同国の政治経済や2000年シドニー五輪などを取材。2007年より現地調査会社「グローバル・プロモーションズ・オーストラリア」でマーケティング・ディレクター。市場調査や日本企業支援を手がける傍ら、ジャーナリストとして活動中。