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通勤通学の“神路線”こと東京メトロ東西線 物件購入の狙い目は千葉側 住みたい駅3選

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

昔ながらの下町で充実の週末を 賃貸価格が安定している駅は?

「門前仲町」は富岡八幡宮の骨董市でもおなじみ【写真:写真AC】
「門前仲町」は富岡八幡宮の骨董市でもおなじみ【写真:写真AC】

【賃貸物件を探す場合の1位:「門前仲町」(江東区)】
「都営大江戸線も乗り入れている『門前仲町』は、東西線沿線なら間違いなくナンバー1。銀座や東京へタクシーでも安くアクセスできますが、そこまで都会っぽくはなく、ほどよい下町感を残しています。賃貸相場も安定していて、非常に“バランスが良い”と言える駅でしょう。

 目立った商業施設はありませんが、昔ながらの店が残っているので、住みやすさも安定。行ってみて欲しいのが駅から徒歩圏内にある『富岡八幡宮』の骨董市です。月に4回ほど、日曜日に開かれ、器や置物、仏像といったアンティークから雑貨まで、とにかく品揃えが豊富。見ているだけで気分が上がります。『門前仲町』に住んで、通勤通学は東西線で便利に。休日はまったりと骨董めぐり……とても楽しい生活になりそうですよね!」

【賃貸物件を探す場合の2位:「西葛西」「葛西」(江戸川区)】
「購入の2位にも上げた『西葛西』は、僕が個人的におすすめの駅です。理由は駅のすぐ近くにおいしいラーメン店があるから。うまいラーメン店がある駅なんて、特に一人暮らしなら住まない理由がないですよね!

 先にも述べましたが、このエリアは自然が豊かでとにかく便利。川が多く桜も豊富で、サツキなどの花もところどころで見ることができます。賃貸物件の価格帯も安めで、家にあまりお金をかけたくないと思っている人におすすめです。

 また『葛西』からは羽田空港と成田空港へのリムジンバスが出ているので、重たいトランクを持って都心を電車移動する手間が不要。また『葛西』には駅からすぐのところに『地下鉄博物館』があり、電車好きにはたまらないでしょう」

【賃貸物件を探す場合の3位:「東陽町」(江東区)】
「お得感のあるスーパーマーケットが揃う『東陽町』も、賃貸価格が安定しているおすすめエリア。都心で何かあった際は隣の『南砂町』(江東区)まで地下鉄が運行することも多く、とりあえず帰宅できます。荒川を超えてしまうとそうはいかないので、帰宅困難を避けたいと考えるなら狙い目です。

 ただし、江東区が配布している『江東区洪水ハザードマップ』では、東西線周辺と北部のほぼ全域が比較的警戒の高い地域とされています。また、江東区と江戸川区は首都直下地震の際に近隣区よりも強い揺れに見舞われるとの予想もあるため、ハザードマップの確認はお忘れなく。

 自転車でJR京葉線の『潮見』(江東区)まで行けば、『東京ディズニーリゾート』のある『舞浜』(千葉県浦安市)までワンアクセス。また『潮見』から一駅の『新木場』(江東区)でりんかい線(東京臨海高速鉄道)に乗り換えれば、お台場や東京ビッグサイトにも行くことができます。便利でもあまり注目を集めない『東陽町』。レアな駅を狙いたい人におすすめです」

東西線は「家族の暮らし」にうれしい路線

 都心を東西に抜ける「東西線」は、副都心線以外の東京メトロ路線と、すべての都営地下鉄路線に乗り換えができます。都内には数多くの電車が走っていますが、ここまで通勤通学に適した路線は珍しいと言えるでしょう。

「古くから発展したエリアを走っているので、生活環境・子育て環境が整っていることも魅力の一つに数えられます。派手な駅はありませんが、“暮らし”という部分に重点を置くのであればかなり優秀な路線だと言えるのではないでしょうか。

 一つ懸念があるとすれば、埋め立て地のため多少地盤に不安があるということ。そのあたりのリスクをあらかじめ頭に入れておき、マンションであれば地盤沈下や免震などの対策がされているものを選びましょう。戸建てを建てるのであれば、信頼のおけるハウスメーカーにオーダーし、予算が許せば地盤調査を入れると安心です」

 東西線「葛西」と「西葛西」の2駅がある江戸川区は子育て支援が充実しており、東京23区内でも“子育てしやすい町”という評価を得ています。支援策を調べてみるのも良いでしょう。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。