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梅干しは一日何粒が適量? 「三毒を断つ」と呼ばれたその殺菌力 体の酸性化対策にも
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教えてくれた人:和漢 歩実
梅の実が熟して旬を迎える梅雨の時期。みずみずしい青梅や、少し黄色に色付いた梅などが店頭に並びます。またこの時期は、梅干しや梅シロップ、梅酒などを作る「梅仕事」の季節です。古くから日本人の暮らしを彩ってきた梅。その栄養などについて、栄養士の和漢歩実さんに話を伺いました。
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梅はいつから日本に? 梅干しは武士の兵糧食に
梅は中国原産の植物とされていますが、日本在来種が存在するとの説もあるようです。縄文時代終わり頃の遺跡や奈良時代の平城京跡では、梅の種が見つかっています。
梅は観賞用として楽しまれていました。「万葉集」には梅にまつわる歌が多く、古くの花見といえば桜ではなく、可憐な梅の花を愛でていたともいわれています。平安時代の中頃になると、貴族の間では実が薬として用いられたようです。
やがて梅の効能が知られると、武士の兵糧食として梅干しが重宝されました。庶民に広がったのは江戸時代に入ってから。梅干しのシソ漬けが普及した他にも、砂糖漬けや甘露煮など多くの保存食が作られるようになり、食文化として根付きました。
また梅干しは縁起物としても扱われました。梅干しと昆布、黒豆などに熱いお茶を注いだ「福茶」を正月や節分、お祝い時などに飲む習わしが、京都を中心とする関西地方などで今も受け継がれています。
梅の実といってもさまざま 主な種類は
梅干しや梅酒を作る「梅仕事」ができるのは6月頃。梅の種類はたくさんありますが、一年でこの時期だけ出回る季節ものです。主な梅の種類をご紹介しましょう。
○小梅
硬く緑色の小さな梅。シワがないカリカリ梅を作るのに向きます。旬の時期は通常の梅よりやや早めで、市場には最初に出回ります。
○青梅
未熟なうちに収穫され、緑色の大粒で硬いのが特徴です。中毒を起こす可能性があるアミグダリンという成分を含むので、生食はしないこと。梅酒や梅シロップなどに向き、水に浸してアク抜きをしてから、ヘタを取って使います。
○完熟梅
青梅が黄色く熟し始めてから収穫されたもので、桃のような甘い香りが特徴です。硬さはやや残りますが、梅ジャムや塩漬けの梅干しをおいしく作ることができます。ふっくらとやわらかな梅干しを作りたい時は、黄色くなるまで風通しの良い冷暗所で追熟をしても良いですが、傷みやすいので注意。
○超完熟梅
自然落下するまで熟したもの。黄色くやわらかいのが特徴です。香りがフルーティで、甘味を感じるものが多いでしょう。梅ジャムやシソ漬けがおすすめです。