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新ショウガと通常のショウガ 栄養素に違いは? 効果をたっぷり得たい時の食べ方
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教えてくれた人:和漢 歩実
新ショウガは初夏から店頭に出回り、これから秋口までが旬です。あまり日持ちはしないので、甘酢やシロップ漬けなど保存食として仕込む人も多いのでは。通常のショウガとの違いや栄養面などについて、栄養士の和漢歩実さんにお話を伺いました。
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食べているのは根ではなく肥大化した地下「茎」
地下茎の部分を食用とするショウガ。原産地は熱帯アジアといわれていますが、現在は世界中で栽培されています。強い芳香と辛味があり、食用や薬用、香辛料など広く用いられている香辛野菜です。日本での代表的なショウガを見てみましょう。
○根ショウガ
一般的にショウガというと根ショウガを指します。収穫後に数か月の貯蔵期間を経て出荷されたもので、皮は薄い茶色。辛味の強さが特徴です。
○新ショウガ
初夏に収穫され、貯蔵されずにすぐに出荷される若い根ショウガです。皮は白っぽく、茎が赤いのが特徴。辛味は少なくみずみずしさがあります。
○葉ショウガ
小さいうちに葉ごと収穫するものです。よく知られる「谷中ショウガ」は、江戸時代に現在の東京都台東区谷中が産地だったのが名の由来。みそをつけてそのまま食べても美味です。
以上のように、小さいうちに葉付きのまま収穫されたのが葉ショウガ、さらに成長し初夏に収穫されてすぐに出荷されたものが新ショウガ、収穫後に数か月貯蔵されたものが根ショウガです。
根ショウガでも翌年まで貯蔵されてから出荷されるものを「古根(ひね)ショウガ」と言います。また葉ショウガよりもさらに早採りされたものは「芽ショウガ」。鮮やかな色合いで、毒消しや口直しのため焼き魚に「矢生姜(はじかみ)」として添えられることが多いものです。