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パプリカの栄養素はピーマンより上 中でも多く含まれているものは? 下処理のコツも
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教えてくれた人:和漢 歩実
カラフルな色から料理の彩りとしても欠かせないパプリカ。品種により完熟すると赤やオレンジ、黄はもちろん、緑、白、黒にもなります。店頭には通年出回りますが、国産のものは夏にかけてが最盛期。違いや栄養価について、栄養士の和漢歩実さんにお話を伺いました。
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カラフルなパプリカが日本に流通したのは最近
一般的に大型の肉厚ピーマンをパプリカと呼びます。ピーマンに比べてサイズが大きく肉厚で、甘味があるのが特徴です。ベル型ピーマンともいわれ、ふっくらとした形で赤、黄、オレンジなどカラフル。1993年頃にオランダから輸入したのをきっかけに、日本で流通するようになりました。輸入ものが多いですが、国産もあります。
ピーマンは中南米原産の野菜。日本での歴史はパプリカよりも古く、明治時代の頃には伝わっていたようです。家庭で食べられるようになったのは昭和30年代以降。食べやすい品種の改良も進み、食事が西洋化した食卓に広まっていきました。
パプリカもピーマンもナス科のトウガラシ属の植物で、辛味のないトウガラシの変種の甘味種。同じ種ですが、異なるのは栽培品種です。一般的なピーマンは成熟前に収穫するので緑(青ピーマン)色をしていますが、完熟すると赤色に変化。青臭さがなく甘みが出て、抗酸化作用のある赤の色素カプサンチンをはじめ、ビタミンCやβカロテンも増えます。
ピーマンは総称、パプリカはピーマンの一種といえます。この他、長いベル型のジャンボピーマン、やや平べったい形をしたトマトピーマン、細長くとがったくさび型ピーマン、そして肉厚のパプリカなどさまざまなタイプがおなじみです。