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夏の肉料理に欠かせない焼肉用のたれ 「開栓後は早めに使用」の具体的な期間は?
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日々の食事はもちろん、キャンプやバーベキュー、ホームパーティーなどさまざまなシーンで活躍する調味料といえば、数多くのメーカーから販売されている焼肉用のたれ。おいしく便利な商品ですが、出番が終わると冷蔵庫に放置されがち……という、ちょっぴり残念な傾向もあります。また多くの商品に表示されている「開栓後は早めに使用」という注意書きも、一体どのくらいの期間を指しているのか判断が難しいところ。そこで「黄金の味」など焼肉用のたれを多数製造しているエバラ食品工業株式会社を直撃。おいしく食べきるために知っておくべき基礎知識について、同社のマーケティング部でレシピ開発などを担当し、管理栄養士の資格を持つ菊岡裕子さんにいろいろ質問してみました。(※回答は同社製品に基づいています)
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常温で放置せずに必ず冷蔵庫へ
Q. エバラ食品「黄金の味」シリーズなどを含む焼肉用のたれには、「開栓したら必ず冷蔵庫へ」「開栓後は早めに使用」といった注意書きがあります。この「早め」とはどのくらいの期間なのでしょうか。
弊社の製品で言いますと、概ね2週間と考えていただいて良いと思います。もちろんこれは、安全性を踏まえて短めに設定している期間です。室内での焼肉の際、テーブルに置いたままにしたり、野外で常温にさらされたり、使用環境により細菌が入ってしまったりする場面が想定されますので、安全を担保する意図で2週間程度とお伝えしています。開栓後は速やかに冷蔵庫で保存し、使った時もすぐ冷蔵庫に戻す環境であれば、期間はもう少し長くなりますよ。
またお客様からは「常温で置いていたらフタがポンと開きました。なぜですか?」という質問も多くいただきます。開栓時、ごくまれに空気中の酵母が容器の中に入ってしまい、常温下で発酵が進むことがあるようです。この場合は食べることができませんので廃棄をお願いします。
Q. ネット上では「加熱して使う方が味が良くなる」「加熱しないと心配」という声も目にします。エバラの製品は開栓後にそのまま使っても良いのでしょうか?
このご質問もお客様の声としても多くあります。正解はずばり「加熱の必要なし」です。焼肉のつけだれは、開けてそのまま使う商品設計ですので、ケチャップやマヨネーズと同じ感覚でお使いください。
Q. 焼肉のたれにはサラサラしているものと、とろみのついているものがあります。このとろみはあえてつけているのでしょうか?
弊社の製品で言いますと、肉に絡みやすいよう、あえてとろみをつけています。このとろみはフルーツがもたらす天然のものです。リンゴと桃、梅の3種をピューレにして配合することで、自然な甘さととろみ感のあるたれを作り上げています。なお、「黄金の味」シリーズは原料の約3分の1にフルーツを使用しています。
Q. 一般的には焼肉や肉野菜炒めに使いますが、それ以外の料理はどうでしょうか?
弊社には、焼肉のたれを「さしすせそ(砂糖、塩、酢、しょうゆ、みそ)」の次は「た(たれ)」に、料理の基礎調味料として使っていただきたいという思いがあります。実は肉だけでなく、魚とも相性が良いんですよ。例えば余ったお刺身。焼肉のたれで漬けにすれば、漬け丼も楽しめます。