仕事・人生
ドラマ「オールドルーキー」で注目 スポーツマネージメントって何? 元五輪関係者が解説
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綾野剛主演のテレビドラマ「オールドルーキー」(TBS系)の放送を機に、注目を浴びているのが「スポーツマネジメント」という仕事。アスリートを支えようと奮闘する主人公たちの姿を通じて、この仕事に興味を持った人も多いでしょう。そこで気になるのは、仕事のディテールです。具体的にどのようなアスリートたちが対象なのか? 仕事をする上での苦労ややりがいは? 求められる能力は? 話題のスポーツマネジメントについて、Jリーグクラブの広報や国際スポーツ大会でのメディア対応経験を持つ岩元里奈さんにお話を伺いました。
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マネジメントの対象は個人だけに限らず 競技団体を担当することも
現役引退したサッカー元日本代表選手の新たな人生を描くドラマ「オールドルーキー」。37歳で突如引退に追い込まれた主人公・新町亮太郎(綾野剛)がスポーツマネジメント会社「ビクトリー」に入社し、サッカー以外のスキルは皆無という状況からセカンドキャリアの一歩を踏み出します。過去2回の放送回では、大物サッカー選手や将来性がある9歳のスケートボード選手とのマネジメント契約を勝ち取るという任務が亮太郎たちに託されました。
このようにスポーツマネジメントの仕事は、一見すると現役選手たちと関わるものかと思いがちです。しかし岩元さんによると、現役選手はもちろん、引退したアスリートやコーチングスタッフに加え、チーム、競技団体、また競技団体の代表者などにも携わります。では個人と団体では、仕事の内容がどう違うのでしょうか。
「選手(元選手)や監督・コーチのマネジメントは、秘書やマネージャーの仕事をイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。また競技団体ですと、その競技の普及や競技人口を拡大するための業務を担当します」
ドラマで描かれているのは、スポーツマネジメントの中でもアスリートマネジメント分野での仕事風景。プロスポーツという舞台では、他にも実に多くの人がマネジメントに関わっているようです。そこで岩元さんはサッカーの試合を例に挙げます。
「例えばJリーグの試合では、チケットの販売担当者やイベント告知のための広報、競技運営のサポートをする演出・看板チームや警備員、そして選手のコンディションを整えるトレーナー、栄養士、医師など、挙げきれないほど多くの人が関わっています。こうした一人ひとりもスポーツマネジメントに携わる人たちです」