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徳島の小学校に5回通った都内在住の親子 二地域居住を可能にした教育事業とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・山内 亮治

「費用対効果を考えると、長めの滞在の方が良いと思っています」

日和佐八幡神社(美波町)の秋祭り「日和佐ちょうさ」への参加も徳島へ通う時期を考える重要な要素となった【写真提供:杉浦那緒子】
日和佐八幡神社(美波町)の秋祭り「日和佐ちょうさ」への参加も徳島へ通う時期を考える重要な要素となった【写真提供:杉浦那緒子】

「デュアルスクール」に参加するとなった場合、どのような費用が必要になるのでしょうか? 事業への参加自体に費用はかからず、杉浦さんの場合は東京・徳島間の移動費、宿泊費、物資の輸送費、食費がメインだったそうです。

 これらに加え、滞在先での移動費も必要。杉浦さんは電動アシスト付き自転車を利用していたそうですが、車を利用するとなればガソリン代を含めより多く費用がかかると予想されます。

 もちろん、滞在期間が長くなればそれだけ費用はかさみますが、杉浦さんは費用対効果の面からも長めの滞在をおすすめしています。

「学校に通う期間が2週間と3週間では、後者の場合に『何もしない日』ができるんです。2週間だと滞在期間内に土日が1回しかないので、そこをフルに活用したいと考えてしまう。でも土日がもう1回あると、余裕ができますね。そこで地元の人たちとゆっくり話をする時間ができました。荷物を送り、送り返すといった絶対にかかる費用を考えると、長めの滞在の方が良いと思っています」

 また、費用の中で比較的大きなウェイトを占める「移動費」についても、「デュアルスクール」ならではのメリットが。

「学校に通うわけなので、移動のタイミングが夏や冬のハイシーズンを避けられる傾向にありますね。なので、航空運賃は比較的安く抑えられるのではないでしょうか」

 杉浦さん親子が参加した「徳島型デュアルスクール」について、後編では実際に現地で得られた経験や気づきなどをお伝えします。

(Hint-Pot編集部・山内 亮治)