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スイカの色は元々黄色? 色で栄養に違いはあるか 栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
スイカは元々黄色? 赤色スイカと味に違いは
スイカといえば一般的に赤い果肉をイメージしますが、店頭では黄色いスイカを見かけることがあります。実のところスイカの果肉は元々の色が黄や白だったそうで、糖度を増すために品種改良が重ねられた結果、赤色スイカが登場したと伝えられています。
かつて黄色スイカは糖度が低く、味わいも淡泊なものが一般的でした。赤色スイカの方が甘いと好まれる傾向がありましたが、現在は糖度の高い黄色スイカの品種も出回っています。
両者に栄養の違いはあるのでしょうか? 結論から言うと、栄養面ではほとんど変わりません。色に関わらず、スイカは約90%が水分で100グラムあたりのエネルギーは41キロカロリー。カリウムが豊富で、体内の余分な水分や塩分の排出を促すので利尿効果があり、むくみの改善が期待できます。
さらに、近年注目されている成分にシトルリンがあります。「スーパーアミノ酸」とも呼ばれる成分で、血流促進の効果があり、冷え改善や美肌などのうれしい作用が期待できます。
ただし、赤色スイカが含むβカロテンの量は、緑黄色野菜に値する830マイクログラムです。βカロテンは、体内で必要時にビタミンAに変換され、目の健康維持や皮膚や粘膜を強化し、免疫力の向上に期待できます。
色の違いは含んでいる色素の違いです。赤色スイカならリコピン、黄色スイカならキサントフィルはともに抗酸化作用を持つため、老化や生活習慣病の予防が期待できるといわれています。さらに眼病予防効果もあるようです。
スイカの選び方 チェックポイントは
カットやスライスのものより、丸ごと購入した方がお得なスイカ。丸ごとを選ぶ際は以下「をチェックしましょう。
つる:緑色でしなびておらず、付け根がへこんでいるもの
果皮:ツヤがあり、縞模様がはっきりしているもの
重さ:ずっしりと重量感があるもの
カットされたスイカを購入するなら果肉の締まりに注目。皮との境目がはっきりしているもの、種が黒いものを選びましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾