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「トマトが赤くなると医者が青くなる」理由 栄養を効率良くいただく3つのコツ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

選び方 食べ頃はヘタがしおれている?

ヘタにも注目(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ヘタにも注目(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 2つ目めは、トマトの選び方です。栄養価が高いものをおいしくいただくためには、赤いトマトの方が良いでしょう。追熟した赤いトマトの方がうま味成分のグルタミン酸やリコピン、その他の栄養素が増えるとされています。

 最も良いのは、枝についたまま完熟したトマトです。栄養価が高く味も良いです。ちなみに青い未熟なトマトには、トマチンという毒性の成分が含まれているといわれています。この成分は果実よりも茎や葉に多く、一度に相当な量を食べなければ特に問題はありません。

○新鮮なトマトの見分け方
・ヘタや切り口がみずみずしい
・重みがしっかりある
・ツヤとハリがある

 ヘタは鮮度を表します。少ししおれてくるくらいが熟していて食べ頃といえるでしょう。おしり部分に放射線状の筋が出ているものは実が充実している証拠です。

栄養キープ より良い保存の方法は

丸ごと冷凍したミニトマト(写真はイメージ)【写真:写真AC】
丸ごと冷凍したミニトマト(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 3つ目は、より良い保存法です。トマトは冷やしすぎると風味が落ちるので注意しましょう。常温保存の方が良いですが、夏は暑すぎて完熟したものは傷むので、ビニール袋に入れて野菜室で保存します。ヘタは下向きにして置くと良いでしょう。

 ミニトマトは、普通のトマトよりも熟した状態で収穫するため、シワがよったり、しぼんだりしやすいです。買ってきた状態のままパックや袋に入れて野菜室で保存し、早めに食べましょう。

 大量にある場合は、冷凍保存用の密封袋に入れて冷凍すると、栄養も丸ごとキープできます。トマトは水洗いして水気を拭き取り、ヘタをくり抜いて丸ごと冷凍すると、使う際に水洗いで皮がむきやすくなります。ざく切りにして平らに袋に入れて冷凍保存すると、調理の際に使う分だけ割って出しやすく便利です。冷凍保存したものは、加熱して食べるのが良いでしょう。

 今が旬でおいしいトマトの栄養を、たっぷりといただきたいですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾