食
プチトマトとミニトマトの違いは? トマトとの栄養面の違いも比較 栄養士が解説
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:和漢 歩実
トマトは、夏を代表する野菜です。現在は通年出回り、さまざまな品種がありますが、ナス科の野菜でほとんどが黄色の花を咲かせます。トマトとミニトマトに何か違いはあるのでしょうか? プチトマトの存在は? 栄養の違いなどを栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
◇ ◇ ◇
日本には江戸時代後期に伝来 小さなトマトは昭和に人気
さまざまな説がありますが、トマトの原産地は南米ペルーのアンデス高原が有力です。トマトの名前は古代メキシコ語で「膨らむ果実」という意味の「トマトゥール(tomatl)」が由来しているといわれています。
イタリアでは「ポモドーロ(黄金のリンゴ)」、フランスでは「ポム・ダムール(愛のリンゴ)」、英国では「ラブ・アップル(愛のリンゴ)」と呼ばれています。元々ヨーロッパでは値打ちの高い野菜や果物に「リンゴ」という呼び名を使う風習があったようです。
日本には、観賞用として江戸時代後期に伝わったとみられています。当時の記録によると、「唐柿(とうがき)」と呼ばれていたようです。明治時代になると、「蕃茄」と書いて「あかなす」として食用にして広めようとしましたが、当時のトマトは青臭さと酸味が強く、日本人の食生活にはなじみませんでした。
その後、品種が改良され、日本の家庭の食卓で親しまれるようになったのは昭和になってからです。一般的なトマトは1個約200グラムですが、1個の重さが10~20グラムの小さなミニトマトも出回るようになりました。小ぶりで使い勝手がよく人気です。現在日本で流通しているミニトマトの品種は50種類以上とされています。
小さなトマトを「プチトマト」と呼ぶこともあります。しかし、「プチトマト」は小さなトマトの総称である「ミニトマト」の品種名の1つです。1970年代に家庭菜園もできることでプチトマトという品種が登場、ミニトマト人気の火付け役となりました。