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どうぶつ

ドイツの猫事情 譲渡には厳格な取り決めも 日本人ライターが綴るお迎えへの準備

公開日:  /  更新日:

著者:島崎 英純

ドイツのペットショップで見つけた猫草。毛玉を吐くためにも、猫草は必須ですよね【写真:島崎英純】
ドイツのペットショップで見つけた猫草。毛玉を吐くためにも、猫草は必須ですよね【写真:島崎英純】

 厳しい熱波により記録的な暑さが続いているヨーロッパ。2018年からドイツで暮らしているサッカーライターの島崎英純さんは、そんな大変な中でも「海外で猫を飼う」というチャレンジに向けて日々邁進しています。そのプロセスを一つひとつ綴っていくこの連載。今回のテーマは、お迎えの準備を進めていく中で分かった現地の猫事情についてです。

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大家さんから猫との“同居”にお墨付きが お迎えに向けて情報収集の毎日

 7月に入り、ヨーロッパに熱波が襲来しています。スペイン北部では現地時間18日に気温が43度を記録し、フランス西部のナントでも同日、42度に達したそうです。また英国では同国観測史上初の40度超えを記録した他、僕の住むドイツでも36度前後まで上昇するなど、酷暑が猛威を振るっています。日本も盛夏で気温、湿度ともに上昇しているようですから、どうか皆様もご自愛ください。

 先日、僕の住むアパートメントの大家のおばあさんと立ち話をして、猫とともに暮らすことについて今一度確認しました。

大家さん「猫を飼うって言っていたわよね。大丈夫よ。でも、最近は気温が上昇しているから、室内で猫と暮らす際は換気などに注意しなさいよ。それと、猫が窓から脱出するのを防止するためのネットも張らなきゃダメよ。ああ、それと壁を引っかいたりするから、爪とぎ器も買いなさいよ。それからね……」

 大家さんは本当におしゃべり好きで、しかも早口でドイツ語をまくし立てるものですから、時折内容がほとんど聞き取れないことがあります。その際に僕が見当違いの返答をすると、大家さんは決まって笑いながらこう言います。

大家さん「もう、あんた、ドイツに2年くらいいるんでしょ。なのに全然ドイツ語が上達しないわねぇ」

僕「いえ。僕、もう、こっちに来てから4年目を迎えました……」

大家さん「あら? それじゃあ、なおさらダメじゃないの! じゃあ、私が言葉を教えてあげるわよ。あのね……(この後も会話が長く続きます)」

 大家さんは話し出すと大抵20分くらいは解放してくれないので、今でも十分ドイツ語の勉強になっているような気がします。ただ今回、改めて大家さんから猫との“同居”についてお墨付きを得たので、今はひたすらインターネットでリサーチして猫を譲り渡してくださるブリーダーさんや飼い主さんの情報を収集する毎日を送っています。