どうぶつ
盲導犬候補のパピーと迎えた猛暑 初めての夏休みに子どもたちと決めたこととは
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関東在住の古澤さん一家は、盲導犬候補のパピー(子犬)を預かるボランティア「パピーウォーカー」に挑戦中。このボランティアは、日本盲導犬協会の日本盲導犬総合センター「盲導犬の里 富士ハーネス」から委託されたパピーと、生後2か月から1歳頃までの10か月間をともに過ごすというものです。そこでパピーたちは人間と生活する喜びを通じて、人間に対する親しみと信頼感を築き、人間が中心の社会でともに暮らすためのルールを学びます。パピーと暮らして半年が経過した古澤さん一家。今月もその日常にお邪魔してみましょう。
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空前絶後の熱波に人間も犬も戸惑い 慣れるまでに1週間
各地で記録的猛暑を記録した6月末。ジェニーにとっても、もちろん私たちにとっても、あんなに暑い日が続いたのは初めてのことでかなり戸惑いました。
何とか涼しい時間帯にと、ジェニーの散歩を早朝に変えました。しかし散歩中、ジェニーは水を飲まなかったので不安に……。家に戻ってから、家族みんなで保冷剤などを使って体を冷やしてあげました。
朝が少し遅くなってしまった時は、外に連れて行けないので家の中で遊ぶことに。夜には涼しくなると思っていたら、夜9時を過ぎてもアスファルトが熱いことがあり、散歩どころではありません。熱帯夜も続いたので、ジェニーが寝ているリビングのエアコンをつけっぱなしにして、私もケージの近くに布団を敷いて一緒に休んだりしました。
1週間くらい経つと、ジェニーも私たちもようやく暑さに慣れてきて、うまく対応できるようになりました。何しろ犬を飼うこと自体が初めてなので、イレギュラーな状況になるとドキドキしますね。
まだまだ“初めて”のことがたくさん! 一つずつ挑戦
7月にはジェニーと次女の“3人”で、日本盲導犬協会の「初めてのことにチャレンジ」というレクチャーに参加しました。
ジェニーは割と慎重なところがあって、初めてのことや環境には少し弱いんです。このレクチャーでもかなり緊張しているようでした。
しかし、初めてのことでも、トンネルをくぐったり、グレーチング(溝の側溝)や砂利の上を歩いたりするのは平気なようで、すぐに慣れてできるようになりました。
少し苦戦したのは、診察台に乗ること。ジェニーを抱えて模擬用の診察台に乗れたら褒める、診察台に前足をかけさせて褒める、少しサポートをしてあげて診察台に乗れたら褒める……と根気良く繰り返します。すると、初めのうちは尻込みをしていていたジェニーが、最後は自分から診察台に乗ることができるように。すごく頑張ったジェニーを次女と一緒にたっぷり褒めてあげました。
今回のレクチャーは、さまざまな新しいことに挑戦してみて、ジェニーが得意なのか苦手なのかを観察すること。そして苦手なことでも「できた」ということより、頑張って自分から一歩踏み出そうとしていることを「たくさん褒める」ことが大切なのだそうです。ジェニーは「グッド」の褒め言葉の意味をよく分かっているので、「グッド」と言うとぶんぶんシッポを振るんです。人に褒めてもらえるから頑張ってみようとしているジェニーの姿を今回のレクチャーで見ることができ、成長を感じることができました。