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日焼け止めを塗った肌に真珠を着けてもいい? 夏のケアをプロが解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

夏の冠婚葬祭でも出番が多い真珠。正しいケアとは(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夏の冠婚葬祭でも出番が多い真珠。正しいケアとは(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 もうすぐお盆。数年ぶりの行動制限なしの夏とあって、コロナ禍で延期されていた法事・法要や親戚の集まりなどで真珠を着ける機会が意外と多いかもしれません。しかし、株式会社クロスフォーで長年、ジュエリーの買い付け業務や輸入販売に携わってきた板垣道雄さんによると、夏場は真珠の性質上、長時間身に着けるのは控えた方が良いそうです。真珠の基礎知識や正しい扱い方、ケア方法について教えていただきました。

 ◇ ◇ ◇

真珠の種類はさまざま 色もバリエーションが豊富

 フォーマルから普段使いまで、宝石の中でも使用頻度が高いとされる真珠。ご存じの通り、貝の体内で生成されるものですが、産地や色、形などバリエーションが多く、さまざまな種類があります。

○アコヤ真珠
 日本の国産真珠で、別名「和珠(わだま)」。主なサイズ(直径)は6~8ミリと小ぶりですが、きめ細やかで、その美しさは世界で評価されています。色はホワイト系やクリーム、ブルー、ゴールド、ホワイトピンクなどさまざまです。

粒の大きさが不揃いな淡水真珠。カジュアルなアクセサリーに使用されることが多い(写真はイメージ)【写真:写真AC】
粒の大きさが不揃いな淡水真珠。カジュアルなアクセサリーに使用されることが多い(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○淡水真珠
 川や湖の淡水で生きる貝が生成するのが淡水真珠。中国産が多く、養殖する際に核を入れないため形がいびつなのも魅力。カジュアルなジュエリーに用いられることが多く、普段使いのアクセサリーにも多くみられます。オレンジ系やパープル系など多彩な色も特徴です。

 他にも、白蝶真珠や黒蝶真珠、南洋ゴールド真珠など、海外で養殖されている高品質のパールも。アコヤ真珠に比べ、大粒で華やかな印象です。

酸や熱に弱い真珠 日焼け止めもNG

日焼け止めは基本NG。現在はジェルタイプやスティック型などさまざまあるので、しっかりと肌になじませて(写真はイメージ)【写真:写真AC】
日焼け止めは基本NG。現在はジェルタイプやスティック型などさまざまあるので、しっかりと肌になじませて(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 このように種類が豊富ですが、共通しているのは、真珠はやわらかく傷付きやすいということ。板垣さんによると、真珠は炭酸カルシウムが主成分のため、「酸」や「熱」に弱い性質があるそうです。

「人の汗や皮脂は『酸性』です。そのため、汗をかきやすい夏は、真珠にダメージを与えやすい季節といえます。皮脂が真珠層に入ると輝きが失われぼやけてしまうので、夏場の着用は避けた方が良いです」

 また、夏の必需品である「日焼け止め」も、真珠の輝きを鈍らせる原因になります。

「日焼け止めを塗った肌に真珠は着けない方が良いです。とはいえ、ファンデーションや日焼け止めはつけざるを得ない場合が多いでしょう。しっかりと肌になじませてから着用してください」

 香水やヘアスプレーといった、身だしなみに必要な身近なアイテムも、真珠の変色を起こしたり輝きを失わせたりする原因になることがあるようです。香水はつけた後にきちんと乾かしてから真珠を着けるようにしてください。