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酷暑続くも暦の上では秋に 8月の二十四節気「立秋」と「処暑」

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

処暑の七十二候 稲が実る頃には各地で農作を祈るお祭りも

ふわふわとした白い綿(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ふわふわとした白い綿(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 処暑の期間(約15日間)を3つに分けた七十二候は次の通りです。

○「処暑」(8月23日頃)
初候:綿柎開(わたのはなしべひらく)8月23日頃
次候:天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日頃
末候:禾乃登(こくものすなわちみのる)9月2日頃

 綿の実を包むがくが開き、ふわふわとした白い綿毛が出てきます。綿毛をほぐして糸を紡ぎ、織物や木綿などを作りました。夏の気配が落ち着き、暑さが収まる頃とされています。「禾」とは、稲などの穀物のこと。稲が実り、色付き始め、穂を垂らします。各地で農作を祈るお祭りが開催され、実りの秋に向けてにぎやかな季節となります。

【参考】
「日本の七十二候を楽しむ-旧暦のある暮らし-」白井明大(角川書店)
「365日を豊かに過ごす 日本の四季、二十四節気、七十二候」(宝島社)
「日本の365日を愛おしむ-季節を感じる暮らしの暦-」本間美加子(飛鳥新社)
国立天文台「暦Wiki」七十二候
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FBCB7BDBDC6F3B8F5.html

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
インスタグラム:tsurumarukazu