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漫画

ハチの巣を初めて駆除した漫画が話題 業者に依頼する時注意すべき点は? プロが指南

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

料金を分かりやすく掲示 事前見積もりも行う会社を選ぶのが鉄則

民家の軒下にできたスズメバチの巣【写真:写真AC】
民家の軒下にできたスズメバチの巣【写真:写真AC】

 こちらの体験談について、ハチの巣駆除も行う株式会社ダスキン ターミニックス事業部の担当者の方に解説をしていただきました。

――作中で、アシナガバチの巣があるとスズメバチが寄ってくるので「絶対に駆除した方がいい」と駆除をお願いした業者から勧められていますが、これは事実ですか?
「スズメバチは昆虫を捕食します。アシナガバチも捕食対象のため、同様に寄ってくる可能性がありますね」

――また、えりたさんご夫婦はアシナガバチが「巣に戻ってくる可能性があります」との説明を受けていますが、これはどの種類のハチでも同じなのでしょうか。
「基本的にハチは巣に戻る習性があります。巣を取り除いても、しばらくは戻りバチが巣のあった場所の周辺を飛んでいることがありますのでご注意ください。弊社の場合は、駆除作業後に粘着シート型のトラップを設置します。これで戻ってくるハチを捕獲します」

――ハチの巣駆除業者を選ぶ際には、ホームページ上でどのような点を確認すればいいででしょうか?
「ホームページなどに、料金が分かりやすく明示されている、事前見積もりを謳っている会社を選ぶと、行き違いやトラブルが防げると思います。弊社ではハチの種類別の価格・料金一覧を掲載しています。例えばアシナガバチであれば、基本料金[駆除+巣除去]2万2000円に巣1個追加ごとの料金5500円(税込)。ハチの種類及び巣の数によって料金が異なります。

 また、駆除サービスを実施する日時やサービスカーを停める場所の有無、スタッフの移動手段によっては実費がかかる場合がありますので事前にお見積りをさせていただきます。地域によってお伺いできない場所や、場合によってはサービスを実施できないこともあります」

――猛暑になるとスズメバチが増えるといわれています。今年は何か変化を感じますか?
「昨年に比べ、早い時期からの問い合わせが増えています。問い合わせ数は約8%増加しています」

 作中では、自治体によってハチの巣駆除を行ってくれる場合が紹介されています。しかし、「Hint-Pot」編集部調べによると、多くの場合が公園などの公共施設で見つけた場合のみとなっているようです。今回のように私有地に巣がある場合は、自分で駆除を行う必要があります。

 また、ハチの種類によっては、公共施設でも駆除をしてもらえない場合があるそうなので、お住まいの地域ではどのような取り決めになっているのか、一度調べておくと良いでしょう。

 さらに、ネット上では市販の薬を使用して自力で除去する方法が多数掲載されていますが、株式会社ダスキン ターミニックス事業部の担当者さんによると「ハチに刺されると、最悪の場合、死亡する可能性があるため、おすすめはできない」そう。

 ハチに慣れていないえりたさん宅のようなケースでは、駆除業者に依頼をして正解だったといえるでしょう。しかし、前述の通り、料金を分かりやすく記載していない会社に依頼する場合は行き違いなどでトラブルになる場合があるので、事前にしっかりと料金を確認した方が良いでしょう。

「いったん冷静にならないと」 よく調べる大切さを痛感

 最後に、作者のえりたさんに、今回の経験での教訓などをお伺いしました。

――今回のエピソードを漫画化された理由を教えてください。
「夏はスズメバチが活動的な季節。そこで『皆様、お気をつけください……!』という気持ちを込めて漫画化しました」

――今回の出来事での教訓は?
「まずはいったん、冷静にならないとなと思いました。また、自分たちで解決できる問題かどうかを見極め、外注する際は相見積もりを取ったり、ネットでよく調べたりすることが大事だと感じました。また、夏場はどこにハチが潜んでいるか分からないので、気をつける意識が持てたと思います」

――読者からの感想で心に残ったことは?
「ハチの巣を予防する技(偽ハチの巣を作る、スプレーは夕方以降にまくなど)をたくさん教えていただき感謝しています。それと、ハチ駆除業者さんの料金についても『妥当である』など、さまざまな意見もいただきました」

(Hint-Pot編集部)