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終戦記念日に考える戦争と平和 「猫のダヤン」の池田あきこさん ウクライナへの思い

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著者:Hint-Pot編集部

平和メッセージTシャツを持つ絵本作家の池田あきこさん【写真:Hint-Pot編集部】
平和メッセージTシャツを持つ絵本作家の池田あきこさん【写真:Hint-Pot編集部】

「猫のダヤン」シリーズで知られる、絵本作家の池田あきこさん。1988年に絵本1作目が出版されて以降、アニメ放送やコラボカフェが開催されるなど、さまざまなメディアミックスも行われ、現在でも高い人気を誇っています。そんなダヤンを描き続けてきた池田さんには、作品を通してずっと訴え続けてきたテーマがあります。それは「平和」。今夏にはウクライナ難民支援も行う池田さんに、その思いをお伺いしました。

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作品を通して訴える「戦争と平和」

 池田さんは1976年、20代で革製品メーカーを起業。39年前に東京・自由が丘でショールームを兼ねた直営店「わちふぃーるど」を立ち上げました。その際、お店のシンボルキャラクターとして誕生したのがダヤンです。

 1988年、初の絵本作品となる「ダヤンのおいしいゆめ」(ほるぷ出版刊)の刊行を手始めに、次々と絵本を出版。1999年にはついに長編ファンタジー小説「ダヤン、わちふぃーるどへ」を発表します。

「この長編小説で、私はたくさんの戦いを描きました。その中ではウサギなんかもたくさんバタバタと死んでいって非難されたことも。でも、『戦争と平和』というのはね、わちふぃーるどの成り立ちと起源を探る長編小説のテーマの一つなんです」

「平和を守るためには戦わなければならないこともあると思っている」と語る池田さん。しかし、この物語では、わちふぃーるど王国の王子だったハチワレ猫のジタンに「もう剣を捨てよう」「僕は王子ではない、ただのジタンになる」と言って、戦いを放棄させる結末を描いています。

「この作品に描いたのは、これからは戦わないで何とか解決をしようという願い……というか強い思いです。戦争は本当に悲惨だから」