ライフスタイル
コンセント位置と数も…マンション購入時の見学 プロが教えるポイントと必須アイテム
公開日: / 更新日:
マイホームを手にするまでの旅路はなかなか長く、どの過程でも慎重な判断が必要。中でも見学(内見)は、緊張とプレッシャーに襲われる場合も考えられます。現場で“本当に見るべきポイント”を見逃さないためにも、やはり予習が大切です。そこでマイホーム購入ビギナーに向けた連載の第5回は「見学のポイント・マンション編」をお届けします。レクチャーしていただくのは、不動産情報サービス大手「アットホーム株式会社」の広報・清水桃花さんです。
◇ ◇ ◇
事前に知っておいて損なし 契約までの一般的な流れとは
情報をあれこれ見比べて、希望に近い物件を発見。そこで次にやるべきこととは、実際に現地へ足を運んでの見学(内見)です。とはいえ、見たその場で即購入完了というわけにはいきません。売買契約の締結までは以下の流れが一般的です。
○購入申し込みまでにすること
1. 物件見学(内見)
2. 購入条件の確認
○申し込み~契約ですること
1. 購入申し込み
2. 申込金の支払い
3. 住宅ローンの事前審査
4. 重要事項説明
5. 売買契約の締結
以上の流れにある項目はいずれも重要ですが、まずは見学なくして始まりません。契約までの流れで「失敗した!」とならないためにも、見学では入念な確認が必要になります。
いざ見学へ! プロが指南するチェックポイント3つ
清水さんによると、見学は「入念であればあるほど良い」そう。そこでまず押さえておくべきポイントは、大きく分けて3つあります。
1. モデルルームの種類を知る(新築の場合)
「新築マンションの場合、購入検討者に向けた見学会が開催されます。この時にモデルルームを見学するのですが、実際の建物内に設けられた『現地(棟内)モデルルーム』と『販売センター』の2種類があることを覚えておきましょう。
前者は一般的に、当該マンションで最も多い間取りの部屋が使用されます。実際の建物内にありますから、眺望や日当たり、風通しなども確認することができます。後者は駅のそばなど、来場者がアクセスしやすい場所に設けられ、モデルルームは見本としての擬似住居です。周辺環境などは確認できませんが、間取りタイプ別に複数用意されていることもあるので、比較したい場合はとても役立ちます」
2. 専有部分だけでなく共用部分のチェックも大事
「こちらは新築と中古で共通するポイント。『専有部分』とはお部屋の中のことで、まず注意して確認したいのは動線ですね。特にキッチンや洗面所、浴室など水回りの位置をしっかり確認し、毎日の家事がスムーズにできるかを頭の中でシミュレーションしてみると良いでしょう。また、バルコニーからの眺望と日差しの入り方も重要です。
『共有部分』とはエントランスやゴミ捨て場、駐車場といったお部屋以外の場所です。オートロック付きのマンションでも、来客時にモニターで相手を確認できるかどうか、正面玄関以外の出入り口はどうなっているか、防犯カメラはどこに設置されているかなど、まずは防犯面のチェックを入念に。また、導入されているセキュリティシステムや管理人が常駐かそうでないかも大きなポイントです」
3. オプション項目や費用も確認
「新築の場合、専有部分にオプションが用意され、ある程度カスタマイズできる場合もあります。例えば壁紙や床材などの色変更、システムキッチンの仕様などです。無償と有償がありますので、何がどこまで可能なのか、また有償の場合は費用をしっかり聞いておきましょう」
上記の3つを大前提として、他にも細かい確認事項はたくさん。同社が今年7月に公開した「不動産のプロが選ぶ! 『住まい探しで見落としがちな物件情報』ランキング」(※1)によると、1位は「コンセントの位置、数」(62.7%)でした。次いで「冷蔵庫の位置と冷蔵庫扉の開く方向」(36.6%)、「携帯電話の電波の入り具合」(34.6%)と続いています。特にタワーマンションの場合、携帯電話の電波は盲点になりがち。しっかりと確認しましょう。
(※1)調査対象:全国のアットホーム加盟店1086店