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ナスのアク抜きは必要? 鮮度の良いものの見分け方や保存法 栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

ナスのアク抜きは必要か? 水にさらすと損なう成分とは?

ナスはアクが強い野菜の一つ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ナスはアクが強い野菜の一つ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 しかし、ナスのアク抜きが必要かというと、必ずしもそうとは言い切れません。水にさらすことで、ナスに多く含まれるポリフェノールの一種アントシアニン系の色素ナスニンやカリウムなどの水溶性の栄養が流出します。

 炒め物や揚げ物など油で加熱調理する際は、水にさらす必要はありません。ナスは切ってから時間が経過し空気に触れるとアクの成分が褐変しますが、調理の直前に切ることにより変色を防げます。

 ナスのアクの成分は、コーヒーに多く含まれるクロロゲン酸です。ポリフェノールの一種で抗酸化作用を期待できる成分で、特にアク抜きをせずに食べても問題はありません。

種が黒い原因は? 見分け方や保存方法も

ナスの天日干し(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ナスの天日干し(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 ナスを切ったら種が黒かったり、周囲が茶色くなったりしているものがあります。これは鮮度が落ちているだけで、食べられないことはありません。

 できるだけ鮮度の良いナスを選ぶには、皮にハリとツヤがあり、表面に傷や変色がないかチェックしてください。そして、ヘタやがくがしっかりとしているものを選びましょう。ヘタ部分にトゲがある場合は、立っているものが新鮮です。

 低温や乾燥に弱いので、キッチンペーパーやラップに包み、冷蔵庫の野菜室で保存してください。冷やしすぎると縮むので3~4日程度を目安にしましょう。

 早めに使い切るのが良いですが、たくさん購入した際は天日干しもおすすめです。秋になると湿気が少なくカラッと晴れる日も多くなるので、乾物作りに向きます。

 ナスは縦に薄切りし、網やザルなどに並べて天日で干し、水分を飛ばして乾物にすると、旨味がアップします。使う時に水で戻し、煮物や汁物の具材に。旬の味をそのまま楽しめます。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾