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中古車購入はハイリスク!? 広大な大陸国オーストラリアでの賢い移動手段とは
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バスや鉄道、フェリーを使いこなすコツとは?
オーストラリアの大都市圏でも近年、公共交通機関向けの非接触型ICカードが普及していて、バスや鉄道、路面電車、フェリーなどで共通して利用できます。
ただし、それぞれの都市で別のカードが導入されていて、日本の「Suica」などのように互換性はありません。一定の範囲外にある地方路線や都市間鉄道も対象外です。スマートフォンをかざせば改札を通れる機能の対応と非対応、紙のチケットの有無などにも違いがあるので注意が必要です。
例えば、シドニーでは紙の乗車券自体が廃止されているため、「Opal(オパール)」というICカードの利用が必須。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで購入できますが、窓口のない小さな駅には置かれていないので注意が必要です。他都市のICカードと同様、エリアごとに距離に応じて料金が加算されていくシステムになっています。
オパールのプラスチック製カードを購入しなくても、クレジットカードやデビットカードを読み取り機にかざせば精算されます。また、クレジットカードやデビットカードと紐付けされたAndroid及びiOSのスマートフォンやウェアラブルデバイスを改札機にかざすことも可能です。このため、最近ではプラスチック製カードを持たない人が増えています。
メルボルンでも紙の乗車券は廃止されており、ICカードの「myki(マイキー)」を利用する必要があります。ただし現時点(2022年9月)では、スマートフォン改札はアンドロイドのみに対応しており、iOSが搭載されたiPhoneでは利用できません。
ブリスベンやゴールドコーストなどクイーンズランド州南東部一帯の公共交通機関では、まだ紙の乗車券が残っていますが、共通ICカードの「go card(ゴーカード)」を利用すれば、運賃が最大で3割程度安くなるというメリットがあります。ただしスマートフォン改札には対応していません。
一方、「ウーバー」をはじめ「Ola(オラ)」や「Didi(ディディ)」といったアプリによる配車サービスも浸透しており、従来のタクシーに置き換わっています。一般的にタクシーより料金が低めで、予約時に料金が分かった上で乗車できるのがポイントです。スマートフォンにアプリをダウンロードし、クレジットカードやデビットカードと紐付けて使用します。
次回は、イタリア式のエスプレッソが根付くオーストラリアのカフェ文化について解説します。
(守屋 太郎)
守屋 太郎(もりや・たろう)
1993年に渡豪。シドニーの日本語新聞社「日豪プレス」で記者、編集主幹として、同国の政治経済や2000年シドニー五輪などを取材。2007年より現地調査会社「グローバル・プロモーションズ・オーストラリア」でマーケティング・ディレクター。市場調査や日本企業支援を手がける傍ら、ジャーナリストとして活動中。