からだ・美容
乳がん全摘後の痛みは? 体験者が感じた日常生活で気をつけた方が良いこと
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10日も経つと自然と手を上げるように
退院して10日後には、朝起き抜けに伸びをするなど、自然に手を上げるようになっていました。1週間前には「上げると痛い……」だったのが、無意識のうちに動かすようになっていて、自分のことながら人間の体ってちゃんと回復するのだなと感心したものです。
胸の傷口の痛みは、徐々に強い突っ張り感に変わっていき、代わりに脇の下の肋骨から背中にかけての痛みの方が気になるようになっていました。これもよくあることらしく、私の場合はあまりなかったですが、体のバランスが変わることで肩こりなどを感じやすくなることもあるようです。
術後の病理結果まで約1か月 それまでにもう一度採卵に
術後の病理結果が出るのは3~4週間後。その結果で、今後の薬物治療が決まります。それまでの間にもう一度、卵子凍結のための採卵をすることにしました。今後の治療次第では、私の卵子が育たなくなる可能性もあり、最後になるかもしれないと思ったからです。
そこから1週間ほど、卵子を育てる注射を受けるための「毎日通院」がスタート。10日後に採卵しました。
術前に採卵できたのは10個(凍結できたのは9個)、今回は3個(凍結も3個)でした。こればかりはタイミングなどいろいろな要因があるので、いつでもたくさん採れる、また採卵してもすべて凍結できるわけではありません。
これはあくまでも私の想像ですが、手術を受けた体でかつその直後ということもあり、心身にはストレスや負担がかかっていてそれが影響したのかなと思っています。
いずれにせよ、術前術後とチャンスがあって可能な限りのことができたことはラッキーでした。また結果的にこのことは、その後の治療を決断するにあたって、後押しの一つになってくれました。
(島田 みゆ)
島田 みゆ(しまだ・みゆ)
1983年生まれ。社会人教育関係の会社で企画編集として11年勤めたのち、旅や食分野のライター、ヨガ講師、海外ツアーコンダクターの複業フリーランスに。コロナ禍で旅行の仕事が休業状態になり、好きな旅行ができないのであればと2022年からの海外生活を見据えていた矢先、38歳で乳がんが判明。3月に右胸全摘出手術を終え、現在も治療を続けながら、自身の経験を踏まえて多くの女性の心と体を健康に役立つ発信・活動をしたいと考えている。
ツイッター:@myuu_works
note:島田みゆ | 取材ライター×ヨガ講師×海外ツアコン