漫画
耳が聞こえない女性 駅の音を文字化する「エキマトペ」を体験した漫画に16万人感動
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「この感動を聴者に伝えたい、できれば開発者にも伝わってほしい」
多くの感動を呼んだうさささんの作品。漫画を描こうと思った理由や「エキマトペ」に抱く思いなどについて、うさささんにお話を伺いました。
Q. 今回の漫画を描いた理由を教えてください。
「音に関するものはすべて予測だらけの世界で生きている私にとって、“正しい音”を知るってとても大事なことなんです。正しい音をエキマトペは教えてくれ、ホームでの世界が一気に変わりました。予測しなくて良い、とても自然な形でホームにあふれる音を知れる。私は聴者にとても近い形であの場に立てたんです。この感動を聴者に伝えたい、できれば開発者にも伝わってほしいと思い漫画を描きました」
Q. エキマトペの存在は、元々ご存じでしたか?
「エキマトペのことは、デザインされた方のツイッター投稿を見て知ったんです。『これはぜひとも見に行かねば!』と胸が躍る思いでした」
Q. 今後、エキマトペはどうなってほしいですか?
「関東と関西の主要駅に始まり、いずれは全国に設置されるようになると良いなと思っています。難しいかもしれませんが、遅延アナウンスにも対応できるようになると、とてもうれしいです」
Q. 電車の利用にあたって、他にも改善してほしいことはありますか?
「遅延アナウンスですね。これはまったく予測がつかず、近くにいる聴者を頼らねばなりません。電車内は液晶画面で表示されるものもありますが、ホームでは表示がないところも多い気がするので(私が気づいていないだけかもしれませんが)。緊急時の視覚化がもっと分かりやすいものに改善されることを願っています」
Q. 読者の感想を読んで気がついたことを教えてください。
「『エキマトペはニュースで見たことがあるけれど、本当に必要なのかこの漫画を読んで理解した』といったコメントが多く、実際に体験した人の声というのはとても重要なものになり得るんだなと認識しました。
また、補聴器を付けていても何の音でどこからの音か知ることができないことに驚かれる人も多いのだと分かりました。やはり知っているのと知らないとでは意味も対応も大きく異なります。今後も聞こえないことに関する体験談をどんどん発信していかねばと思いました」
(Hint-Pot編集部)