漫画
女子高生の頃は分からなかった 担任の一言を思い出す漫画に共感殺到「後になって響く」
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学生時代の先生の言葉で、今でも忘れられないものはありますか? 当時は子どもだったため分からなかったことでも、時が経ち先生と同じくらいの年齢になったことで、その意味を改めて理解できることもあるようです。イラストレーターで漫画家の枇杷かな子(@BiwaAmazake)さんによる、高校生時代の実体験を元に綴った漫画が、3.3万件もの“いいね”を集める大きな反響を呼んでいます。詳しいお話を伺いました。
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最初は怖かったM先生 エレベーターでの一言がずっと胸に…
子どもの頃の祖母との思い出や、コンプレックスを軽やかに肯定してくれる彼氏(現在の夫)とのエピソードなど、ほっこりと心が温まるエッセイ漫画を数多く描いている枇杷さん。温かな作風が大人気で、夫との出会いを綴ったコミックエッセイ「アゴが出ている私が彼氏に救われるまで」(KADOKAWA刊)は単行本化されています。また、現在はLINE公式メディア「Chammy」でも好評連載中です。
そんな枇杷さんが先日ツイッター上で公開した、「『美しい』と言った先生の話」と題した漫画が話題を呼んでいます。高校時代に出会った担任の先生とのエピソードを描いたものです。
枇杷さんが高校2年生になった時、クラスに担任として女性の「M先生」がやってきました。一体どんな先生なんだろう――。初めて会うM先生をそんな思いで見つめていた枇杷さんですが、出会って早々に厳しい顔つきで「皆さん気をゆるめず、受験に向けて勉強に専念してくださいね」と一言。笑い声が聞こえてくる隣のクラスとは何とも対照的な雰囲気でした。
初めは、ただただ怖かったM先生。枇杷さんはある日、友達とM先生の3人で校内のエレベーターに乗ることになります。枇杷さんがやや緊張していると、友達はおもむろに後ろ髪を結び始めました。すると、M先生はその姿をじっと見つめ、こうつぶやいたのです。
「美しい、髪を結ぶあなたたち。美しい瞬間ですね」
いつも厳しいM先生の意外な一言に困り、聞き返す枇杷さん。そして友達も「一つ結びしただけですよー」と受け流します。
しかし、時は経ちM先生と同じくらいの年齢になったある日、枇杷さんはふとあの日のことを思い出しました。エレベーターで髪を結ぶ友達の姿を思い浮かべ、M先生の隣に現在の自分が立っている姿を想像する枇杷さん。その時、枇杷さんの胸に広がった思いが、読者から大きな共感を呼んでいます。
この漫画が2本のツイートに分けて投稿されると、合計で3.3万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には、「先生の言葉って、後になって響いてくるものですよね~」「確かに美しい。あの頃は気づきませんでした」「すごくしみ入りました」「胸にこみ上げるものがある……」など、感動の声が寄せられています。