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北斎の“波”を再現したかんざしに感動の声 人魚のヒレを表現したものも「神秘的」
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3万個を試作 「金魚のかんざし」が話題作のきっかけに
思わず息をのむほどの美しい作品を作り上げたひねこさんが、ディップアートを始めたのは2019年。1か月の練習を積み、翌年からは販売も開始しました。とはいえ、現在の表現に至るのに、一朝一夕とはいきません。特に美しいグラデーションにたどりつくまでに、3万個もの試作を繰り返したそうです。
「ワイヤーの色を生かしてグラデーションを施すため、いろいろなワイヤーを試しました。さらに、色は手描きかエアブラシで乗せており、色褪せしにくい塗料もたくさん研究しました。『自分の表現したい形』にたどり着くのに2019年から試作、練習などをし、制作を含め学び続け、約4年間でパーツを3万個以上は作ったかもしれません」
こうして研究を重ね「誰も見たことがないかんざしを作りたい」という思いから最初に生まれたのが、「金魚のかんざし」です。そして、金魚の尾ヒレの美しさを表現するために、うねりやシワを研究しているうちに、新たな切り口を発見。それが「波のかんざし」でした。
「幼い頃から大好きだった葛飾北斎が描く浮世絵の波も表現できるのではないかと思ったんです。『波のかんざし』は、ワイヤーの形やシワで躍動感を表現。そして、ディップ液の配色や塗料を乗せる作業に工夫を凝らしました」
そして、金魚のヒレを何個も染め上げていくうちに思いついたのが、「人魚のかんざし」です。
「『ユニコーンカラーで金魚のヒレを染めたら絶対にかわいい』と思って作りました。雰囲気が人魚っぽいと思ったのが、その名前の由来です。ヒラヒラと美しいヒレを表現するために試行錯誤しました」
話題のかんざしは11月頃からウェブショップで販売予定
ハンドメイドが得意なひねこさんは、ディップアートの他にも水引や羊毛フェルトを使った作品を制作しています。
特に「梅と水引の耳飾り」は、梅だけでなく水引も自ら着色した力作とのこと。また、羊毛フェルトで制作したオリジナルキャラクター「のほほんネコさん」は、愛らしい見た目が大人気で、自信作の一つでもあります。
ちなみに、今回話題になった「波のかんざし」と「人魚のかんざし」は、11月か12月頃にウェブショップの「minne」(@mhhc-hineko)や「BASE」で出店している「Marchencat」で販売されるそうです。その後は完成品ができ次第、販売を行う予定とのこと。
圧巻の美しさを誇るひねこさんの作品から今後も目が離せませんね。
(Hint-Pot編集部)