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タワマンの修繕積立金が高騰!? 配偶者の給与減も…タワマンマダムの嘆きに対応策は?

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

建築業界も価格上昇 タワマンは元から工事費用が割高

 今回も解説とアドバイスは、不動産のプロ、中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯さん。食品などの値上げと同様に、建築業界でも資材不足や人手不足による価格上昇が続いているそうです。

「大規模修繕にかかる費用は近年、かなり値上がりしています。資材や人件費など、何もかもが値上がりしている現状のため、修繕積立金の値上げも仕方のないことだと割り切る以外に方法はありません」

 大規模修繕は概ね12~15年に1度行われます。これは法律で決められていることなので、お金がないからと言ってやらないわけにはいきません。また、年月が経てば経つほどマンション自体が経年劣化するため、修繕する規模は合わせて大きくなるのが大規模修繕の常です」

 そうした状況に加えて、タワマン独特の事情もあるのだとか。

「タワマンのように特殊な建物は、修繕するにも特殊な方法を取る必要があるため、通常の建物より割高な工事費用がかかります。修繕積立金だけでは足りず、管理組合が修繕金を担保に借り入れを行う場合も。つまり、タワーマンションに住むということは、そうした“必要経費”にもお金がかかるということです。そこは入居前に覚悟していた方がいいでしょう」

今後も値上がりは続く? 法令の施行も一因か

 また、2009(平成21)年9月に施行された「建築基準法施行令の一部を改正する政令(平成20年政令第290号)」では、エレベーターに「戸開走行保護装置(UCMP)」と「地震時管制運転装置」の設置が義務付けられました。

 いずれもエレベーター使用者の安全を守るものですが、施行以前に着工された建物のエレベーターは当時の基準に適していれば良いため、現在も非搭載のものは使用可能です。しかしこれにもし搭載するということになれば改修工事が必要になり、現状の修繕積立金が値上げされる場合もあるでしょう。

「社会情勢が大幅に改善しない限り、今後も値上がりは続くと思います。しおりさんご家族には酷な言葉になりますが……あまりに厳しいようであれば、現在のお住まいを少しでも新しい状態で売りに出し、無理のない暮らしができる環境に引っ越した方がいいかもしれません」

 何かと不安定な世の中、状況次第で厳しい展開になる可能性は誰にでもあるでしょう。これからは、憧れと現実を今以上にしっかり見極めて生活する必要があるといえます。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。